ST、コネクテッド・カーの安全性を高めるマイコンの新製品を発表

STマイクロエレクトロニクス(以下ST)は2016年3月9日、コネクテッド・カー(ICT端末としての機能をもつ自動車)の安全性を向上させる新しい車載用セキュア・マイクロコントローラ「ST32G512A」と「ST33G1M2A」を発表した。

コネクテッド・カーの普及が進むと予測される中、自動車のインターネットへの接続は、ユーザーにさまざまなサービスやサポートを提供する一方、インターネット経由の攻撃による個人データの盗用や車両システムへの不正侵入といった脅威からの保護が必要となる。

同セキュア・マイコンは、同社のセキュリティ技術とノウハウを活用した安全性の保護機能を提供する。同時に、車載用製品規格であるAEC-Q100にも準拠している。

コネクテッド・カーにおいて、セキュア・マイコンは、スマートフォンのSIMに似た方法でユーザー認証する。両製品は、ISO7816インタフェースを含むSIMカードの主要規格に適合したものだ。

ST32G512Aは、32bitのARM Cortex-M3プロセッサをベースに、データ暗号化基準(DES)ハードウエア・エンジンを搭載し、512KBのFlashメモリも内蔵する。

ST33G1M2Aは、32bitのARM SecurCore SC300プロセッサがベースとなっている。セキュリティ・レベルの高いCommon Criteria EAL5+セキュリティ認証に適合し、物理的かつ論理的な攻撃に対する、高い耐タンパ性(解析の困難さ)を持つ。このため、M2M機器のeUICC(ソフトSIM)の制御等も可能だ。

また、セキュリティ機能として、ハードウェア・セキュリティ強化DESおよびAESエンジンのほか、公開鍵暗号用のNESCRYPTコプロセッサも搭載する。Flashメモリは1280KBを内蔵している。

両製品は、コネクテッド・カーに加え、産業機器向けネットワークや資産監視など、過酷な環境下で使用されるM2M通信向け機器にも利用できる。また、互換性のある従来品(ST32/ST33)で実証済みのソフトウェアも移植できるという。

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