神戸製鋼所、2016~2020年度のグループの中期経営計画を発表

神戸製鋼所は2016年4月5日、「2016~2020年度グループ中期経営計画」を発表した。素材系事業・機械系事業・電力事業の3本柱の事業体確立を目指す。

今回策定した中期経営計画における新たなビジョン「KOBELCO VISION “G+”(ジープラス)」は、輸送機の軽量化やエネルギー・インフラなど、中長期的な成長分野に経営資源を集中してグループ独自の付加価値を高めていこうとするもので、素材系・機械系・電力の3事業を柱としている。

素材系事業では、輸送機軽量化への取り組みとして、自動車分野で、軽量化効果とコストのバランスに優れた超ハイテン・アルミ素材の競争力強化とシェア拡大を目指し、国内外で1000億円規模の投資を検討するという。また航空機分野では、チタン・アルミ・マグネシウムなどの素材において上工程(溶解、鋳造/鍛造)を強化するとともに、下工程(機械加工、表面処理、塗装)への参入・拡大に向け研究開発を推進する。鉄鋼事業については、加古川製鉄所への上工程集約などで収益力強化を図る。

機械系事業では、エネルギー・インフラ分野への取り組みとして、世界最大級の試運転設備を2017年4月に立ち上げて非汎用の大型ターボ圧縮機市場に参入するなど、圧縮機事業の拡大を目指す。また、水素関連ビジネスとして、燃料電池車に水素を補給する水素ステーション向けユニットなどの拡販を目指す。建設機械事業については、中国ショベル事業を構造改革で再構築するなど、中国事業の収益力を強化する。

電力事業では、既設のIPP(独立発電事業者)である「コベルコパワー神戸」の安定操業を継続し、安定収益基盤を確立する。

この他、コーポレートガバナンスの強化や人材の確保や育成、技術開発力・ものづくり力の向上などの経営基盤強化や、資産売却などの財務戦略を計画している。

中期最終年度(2020年度)での達成目標として、「ROA(経常損益/総資産)5%以上」、「D/Eレシオ(有利子負債/自己資本)1倍以下の堅持」を掲げている。

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