“完全自動走行”の自動車開発に向けて、各社が採用強化しているエンジニア領域は?

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本コラムは、エンジニア専門の人材紹介会社メイテックネクストのキャリアコンサルタント・河辺真典氏からの寄稿です。旬のキーワードを取り上げ、エンジニアのキャリア形成に役立つ情報を発信していきます。


自動運転に関する前回のコラムで、各自動車メーカーが自動運転をどの“レベル”まで進めたいのか、考察してみました。

今回は自動運転という技術に注目が集まってきたことで、自動車メーカーの求めるエンジニアの技術領域にどのような変化が生じているのか、解説していきます。

自動運転は目新しい技術だが、自動車を構成する技術の1つでしかない

自動運転という目新しい技術に注目が集まってきたことで、「自動車メーカーの採用するエンジニア像がガラッと変わってくるのではないか」と考える人もいるかもしれません。

ですが、実はここ最近の自動車メーカーの求人情報を見渡してみると、“劇的な変化”は生じていません。

というのも、そもそも自動車の開発には、非常に多くのエンジニアが携わっています。たとえ自動運転で自動車が走行するようになっても、そしてガソリンや電気、燃料電池といった動力の違いはあっても、「動力をタイヤに伝える」「ブレーキを掛けたら停止する」といった基本的な機構は変わりません。各メーカーは、自動車を走らせるのに必要な多種多様な機構・部品を開発するエンジニアの採用を今も継続しています。自動運転に関わる技術を持つエンジニアの採用を新たに開始しても、自動車メーカーが募集する求人全体のボリュームからすると、現段階ではごくわずかな割合でしかありません。

また、前回も触れたように、国内の自動車メーカーは2000年ごろから“安全運転支援”という形で自動運転関連のエンジニア採用を始めていました。

自動車に取り付けたカメラで歩行者を認識して、人間との衝突を回避するために画像認識技術の研究に取り組むエンジニアの採用は、そのころから強化していたわけです。自動運転に必要な技術を持つエンジニアを、既にある程度は採用できているという面もあるのです。

“完全自動走行”に求められているのは、人工知能開発とデータマイニング技術

とはいえ、“安全運転支援”ではなく“完全自動走行”を実現するには、これまで自動車メーカーに在籍していなかったエンジニアを採用する必要もあります。

例えば、“完全自動走行”するための人工知能、自分の前を走行する自動車との車間通信技術、自社の自動車群から送られてくる道路の混雑情報などを分析して有益な情報を抽出するデータマイニング技術といった領域に詳しいエンジニアを募集する求人情報が最近になって登場してきています。

ただ、こうした技術領域を専門にするエンジニアは自動車メーカーにこれまでいなかっただけに、自動車業界以外から積極的に採用する必要が生まれています。

自動車メーカーは、一体どんな業界から新たにエンジニアを採用しようとしているのでしょうか。次回は“完全自動走行”に必要な素養を持ったエンジニアがどんな業界にいるのかといった話題を取り上げていきます。


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河辺 真典(メイテックネクスト 執行役員)

メイテックネクストでは、エンジニア専門特化の強みを生かし、豊富な業界知識・技術知識に基づいて「失敗しない転職」のお手伝いをいたします。
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