Tesla/SpaceXのCEOが構想の次世代交通システム「Hyperloop」に、公開テストや内装紹介などの動き

電気自動車メーカーのTesla Motorsや民間宇宙企業のSpaceXでCEOを務めるイーロン・マスク氏が提唱した次世代交通システム「Hyperloop」の実用化に向けて、さまざまな動きが出てきている。

イーロン・マスク氏がHyperloopの構想を発表したのは2013年のこと。貨物や乗客を乗せた列車を走らせるチューブを敷設してチューブ内をほぼ真空にまで減圧。車両を浮かせて走らせることで空気抵抗や摩擦を軽減し、最高時速760マイル(約1220km)にまで加速させる。サンフランシスコとロサンゼルスを30分ほどで結ぶ計画だった。

そんなマスク氏の構想を実現させるために、複数の企業・団体がHyperloopの開発に乗り出した。その中でも有力な企業が、Hyperloop Transportation Technologies(HTT)とHyperloop Oneだ。

初の公開テストで時速187kmを記録

Hyperloop Oneは2016年5月11日、ラスベガスから北に30分ほど行ったところに試験場を設けて、初の公開テストを実施した。

空中には浮いておらず、砂塵を巻き上げながら減速することになったが、BBCの報道によると、1.1秒で時速116マイル(187km)に到達したという。2019年には貨物輸送を始動し、2021年までに乗客を乗せて運行させる考えを示している。

乗客用ポッドの内装披露も「大したことない」「退屈」といった評価に

一方のHTTは5月24日、テクノロジーカンファレンスを開催し、乗客用ポッドの内装を紹介する動画を披露した。

ポッドには窓が取り付けられていて、外の景色を眺めることができるという。もちろん、Hyperloopはチューブ内を走行するため、窓から見える景色は現実のものではない。あらかじめ撮影された映像か、シミュレートされた映像になる。しかも、モーションキャプチャで乗客の視線の向きを確認して、実際にその視線から見えるように映像を映し出すとしている。

しかし、一部の海外メディアは「大したことない」「速いかもしれないが本当に退屈」といった評価を下されることになっている。

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