汚水が数滴あればLEDを20分点灯できる手裏剣型燃料電池

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折り紙で折った手裏剣のような見た目をした燃料電池が開発された。数滴の汚水に含まれる微生物を使って電力をつくり出すことが可能で、バイオセンサーや過酷な環境下で使用する小型デバイスを動かすだけの電力を供給できるという。専門誌『Biosensors and Bioelectronics』に論文が掲載されている。

手裏剣型電池は手裏剣の中心に汚水の注入口、各側面の先端に電気接点を配置。数滴の汚水を注入口に落として、フリスビー状の輪になるまで開いていくと、8個の燃料電池が作動する仕組みだ。
choi_origami

手裏剣型電池を開発したのは、ニューヨーク州立大学ビンガムトン校のSeokheun Choi准教授と学生たち。Choi准教授は以前にも紙を素材とする折り紙電池を開発したことがある。そのときは紙マッチのようなデザインで、4つのモジュールを組み合わせた電池だった。そこから改良を加えた手裏剣型電池は6cmほどの大きさだが、小型電池8個を直列接続する設計にしたことで出力と電圧を向上させた。

紙マッチ型電池

紙マッチ型電池

「前回(紙マッチ型電池)は概念実証の段階で、出力密度はナノワットレベル。今回はマイクロワットレベルにまで向上させた。LEDを約20分点灯することもできるし、バイオセンサーを作動させることもできる」(Choi准教授)

Choi准教授によると、紙を素材とするバイオセンサーは妊娠検査やHIV検査に利用されているが、感度が低いという問題がある。そこに手裏剣型電池を組み合わせることで、より高性能なバイオセンサーを開発できるかもしれないという。Choi准教授は「市販の電池は無駄が多く、コストがかかり過ぎる。最終的には、資源が限られた地域でも簡単に使用できる使い捨てのバイオ電池を開発したいと考えている」と語っている。

Choi准教授が以前開発した紙マッチ型電池の製作に使った費用は、わずか5セント(約5円)ほど。手裏剣型電池の製作費は現状で70セント(約74円)ほどかかってしまうが、素材を見直すなどして、より低価格のバイオ電池を開発したい考えだ。

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