NTN、着脱可能なシールが付いた自動調心ころ軸受を鉱山コンベヤ向けに開発

NTNは2016年7月1日、鉱山コンベヤ向けに「ULTAGE(アルテージ)薄型シール付自動調心ころ軸受」を開発したと発表した。

鉱山コンベヤに使用される自動調心ころ軸受は、屋外や粉塵などの厳しい環境下で用いられるため、高負荷容量に加えて異物侵入対策が求められる。そのため、軸受の外輪と内輪の間にシールを取り付けた軸受の需要が高まっている。

だが従来では、シールのない標準軸受の寸法を変えずにシールを取り付けようとすると、シール分の厚みが加わるため、周辺部材の寸法変更が必要だった。また、シールが邪魔となり“すきま”の測定ができず、軸受を正しい位置で取り付けられないことが、軸受の短寿命の原因となる可能性があった。

NTNが今回開発した軸受は、薄型特殊シールの採用や軸受内部設計の最適化により、標準軸受と同一の寸法を維持しながら、シール付自動調心ころ軸受として高水準の定格荷重を確保した。標準軸受と同一寸法のため、相手部材の寸法を変更せずとも、標準軸受からの置き換えが可能。許容調心角は標準軸受と同じ0.5°だ。

同製品のゴムシールは、軸受の調心に対してシールリップ部の接触圧力が均一であるため、安定した密封性を発揮する。また、止め輪で固定されているため着脱できる。これにより、軸受を取り付ける際、ラジアル内部すきまの正確な調整が可能となった。

NTNはULTAGE(アルテージ)薄型シール付自動調心ころ軸受を、異物侵入対策に有効な商品として標準軸受からの置き換えを図り、鉱山機械を中心に提案していくとしている。

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