みずほ情報総研、固体高分子形燃料電池シミュレータの最新版を発表

みずほ情報総研は2016年7月20日、燃料電池の開発のために使われている固体高分子形燃料電池シミュレータの最新版「P-Stack Ver.4.0」を2016年8月1日に発売すると発表した。従来では実現困難であった燃料電池スタック(燃料電池の最小単位であるセルを積層した集合体)全体のシミュレーションが可能となっている。

固体高分子形燃料電池は、高効率かつ発電時にCO2を排出しないクリーンなエネルギー技術として、燃料電池自動車(FCV)や家庭用コジェネレーションシステムなどでの普及が期待されている。今後は高性能化と耐久性の向上、製造コスト低減の両立に向けて開発がさらに加速するとみられている。

同社のP-Stackは、様々な形状や作動条件下における固体高分子形燃料電池の内部状態と発電特性を高精度かつ高速にシミュレーションできるソフトウェアで、燃料電池の開発において、設計指針の策定や試作コスト削減などを可能にするものだ。

今回の新バージョンでは、取扱い可能な燃料電池スタックのサイズを旧バージョンの数枚程度から400枚規模まで拡張し、自動車等に使用されるスタック全体を数日で評価できるようになったという。

さらに、3DCADからの自動メッシュ生成機能の追加や専用GUIの一新が行われており、開発中の製品の迅速な性能予測や設計検討が可能になったとしている。

販売形態は、ユーザーサポートと保守を含む年間使用許諾となる。同社では、販売先として、自動車メーカー、電機メーカー、燃料電池部材メーカー、エネルギー事業者などを想定している。

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