2016年 世界製造業競争力指数、アジア太平洋地域の影響力上昇と予測

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デロイト トウシュ トーマツ リミテッド(DTTL)は2016年7月27日、米国競争力協議会と共同で作成した「2016年 世界製造業競争力指数」報告書を発表した。

同報告書は、世界各国の製造業企業のCEO、および企業経営陣ら550名以上を対象としたアンケート結果の分析に基づいたものだ。2010年と2013年に発表された過去の調査を踏まえて行った3回目の調査となる。

同報告書によると、2016年の世界製造業競争力指数の国別ランキングは、1位が中国、2位米国、3位ドイツとなっている。2013年に引き続きこの3国が上位3位を占めた。日本はドイツに続く4位となり、2013年の10位から大きく順位を上げている。

今回の調査では、エグゼクティブは先端技術が製造業の競争力につながるとし、予測分析、モノのインターネット(IoT)、インダストリー4.0によるスマート製品とスマート工場、先端材料を、将来の競争力にとって重要なものとして挙げている。先進的で高度な製品・加工技術や素材を用いることが増えるに従い、製造業の伝統的な中心地である米国、ドイツ、日本、イギリスが競争力のスコアを伸ばした。

一方、BRIC諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国)は、2013年は中国、インド、ブラジルがトップ10に入っていたが、2016年は中国だけとなっている。

また2020年の予測では、米国が中国から第1位の座を獲得し、アジア太平洋地域のマレーシア、インド、タイ、インドネシア、ベトナムの、いわゆる「MITI-V」の5カ国が、製造業の競争力トップ15カ国に入ると予想されている。

これらの国は、低コストの労働力、機動的な製造能力、好ましい人口構成、市場と経済成長という点で「新たな中国」と目され、中国が先端技術による製造業パラダイムへと重点を移しつつある中で、MITI-Vは今後5年間に競争力ランキングが上昇すると思われる。

また、ドイツと日本は引き続き3位と4位を維持すると予測されている。

世界製造業競争力の最も重要な要因としては、人材が1位に挙げられており、コスト競争力(2位)、生産性(3位)、サプライヤー ネットワーク(4位)と続く。

自国の政策に対する考え方では、米国、ヨーロッパ、中国のエグゼクティブは、自分の国が製造業競争力の主な要素に関して3年前より好ましい政策を数多く取っていると述べている。特に、科学・イノベーションや技術移転の分野で、先端技術を使用して製造業競争力を改善することを促すような政策が実施されていると述べているという。

一方、日本のビジネスリーダーは、新産業革命を後押しする有利な政策措置として、インフラとエネルギー(次世代車両)を明記した日本再興戦略や、ロボット革命実現会議の立ち上げなどを挙げ、工場用ロボット、自動車、自動車部品、エレクトロニクスの輸出を自分たちにとっての競争優位だと考えている。

また、高い法人税率や新規事業投資に対する実効税率、エレクトロニクスおよび自動車産業における韓国企業の挑戦、中国の工場用ロボット市場でのシェア拡大、乏しい天然資源と急速な高齢化を、今後の競争力の課題と考えているという。

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