プラスチックフィルム・シート市場の調査結果を発表――新規用途の開拓に期待

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富士キメラ総研は、プラスチックフィルム・シート市場についての調査報告書「2016年 プラスチックフィルム・シートの現状と将来展望」を発表した。汎用樹脂フィルム18品目、エンプラ・スーパーエンプラフィルム20品目、シート8品目、その他5品目について市場動向を分析し、将来を予想している。

世界市場は39品目が対象で、2016年の世界市場見込みは12兆6562億円、2020年予測は13兆9288億円となり、2015年比で4.9%の伸びとなった。

汎用樹脂フィルムでは、容器・包装用途のPE(ポリエチレン)系フィルムおよびPP(ポリプロピレン)フィルムの市場が大きく、今後も新興国の発展に伴い市場拡大が予想される。また、自動車用途中心に遮音膜やHUD用膜などで使用が増えているPVB(ポリビニルブチラール)フィルムや、建材化粧フィルムとして使用されるアクリル系フィルムは今後の伸びが期待されるとしている。

エンプラ・スーパーエンプラフィルムでは、包装や光学用途などのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムが大部分を占める。今後、スマートフォンなどで使われるLCP(液晶ポリマー)フィルム、太陽電池バックシート向けのPVDF(ポリフッ化ビニリデン)フィルム、スピーカー振動板のほか新規用途開拓も進められているPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)フィルム・シート、OLEDやグラファイトシート向けのPI(ポリイミド)フィルムなどが伸びると見ている。

シートでは、PCシートは建材用途が中心であり、世界的な需要増加に伴い市場拡大が予想されるとしている。その他は不織布が90%を占め、衛生材料用途を中心に今後も伸びるとみている。

エリア別では、容器・包装用途などに加え、太陽電池バックシートや農業用フィルム等を中心に市場が形成されている中国が最大の需要地となっており、欧州、北米が続いている。中国市場は拡大がやや鈍化しており、今後は東南アジアや中南米などの需要増加が期待されるという。

一方、国内市場は51品目が対象で、2016年の市場見込みは1兆5604億円、2020年予測は1兆5650億円となり、2015年比で0.4%減となった。

汎用樹脂フィルムは、容器・包装用途で使用されるPE系フィルムやPPフィルムが中心で、成熟市場であり価格低下も進んでいるため、市場は微減が予想される。偏光板保護フィルム向けや建材化粧フィルム向けのアクリル系フィルムは伸びが期待される。

エンプラ・スーパーエンプラフィルムは世界市場と同様PETフィルムが中心で、PEEKフィルム・シート、LCPフィルムの伸びが期待され、今後OLED用位相差フィルム向けのPCフィルム、インフラ整備など建材向けのPVF(ポリフッ化ビニル)の需要増加が予想されるとしている。

注目される市場として、LCP(液晶ポリマー)フィルムは、耐熱性や寸法安定性、低吸水性等に優れ、FPC(フレキシブルプリント基板)を構成するFCCLやFPC補強板に採用されているが、スマートフォン等に加え、ウェアラブル機器での採用も増えており、今後も市場拡大が予想される。2020年の世界市場は、2015年比38.9%伸びの25億円と予測している。

また、バイオプラスチックフィルム(バイオPE、バイオPET)は、環境配慮をアピールできることで、食品メーカーやトイレタリーメーカーで採用が増加するとみられ、2020年の国内市場は、2015年比約2倍の4億円を見込んでいる。

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