ナノテクノロジーを活用した高電気容量で環境にも優しい酸電池型発電システム

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MTエネルギー&ソリューションズは2016年10月18日、ベルギーのカーボンナノチューブ製造会社Nanocyl SA、およびナノベルと共同で、マグネシウム電極に特化した新電極技術、および薄膜カーボンナノチューブ空気電極を活用した酸電池型発電システムを、2016年7月に開発したことを発表した。

このシステムの主な技術は、マグネシウム電池に特化した新規電極の発明だ。多層カーボンナノチューブ(MWCNT)とカルボキシメチルセルロースー酸型(MC-A)を基礎とする薄膜複合材料により、優れたイオン透過性と腐食耐性を持つ。またファイバー結合された3Dメッシュ構造により、大きな比表面積と高い導電性も実現した。

同社の実証実験では、負極として20×50mmの大きさのマグネシウム合金を用い、電解質として塩化第二鉄溶液を用いた場合で、1000mA/g以上の電気容量を計測した。

マグネシウムは、従来のリチウムイオンに比べて体積当たりの容量が約2倍のアノード(入口側の電極)素材だ。さらに腐食耐性も高く、リチウムイオン電池と比べて安全で信頼性の高い電池を開発することができる。しかしエネルギー効率が低く、再充電方法が欠如していることから、マグネシウムバッテリーの実用化は困難とされてきた。

今回共同開発した技術は、従来の5倍以上のアノード効率を実現し、初期充電不要で発電させることができる。また、塩酸や水酸化ナトリウムなどの必要な素材のほとんどを海水から還元することができるので、環境負荷も低く低コストで運用が可能だ。

今後、IoTや電気自動車分野、非常用電源などの電源装置として2年以内の実用化を目指す。

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