従来の55%の電力で動作——世界最小電力、光モジュール用リファレンスレス受信回路

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富士通研究所は2017年2月6日、従来の55%の電力で動作する世界最小電力の「光モジュール用リファレンスレス受信回路」を開発したと発表した。これにより、光モジュールが省電力化・小型化し、データセンターの処理能力向上に大きく貢献するという。2019年の実用化を目指すとしている。

近年、ビッグデータ解析やクラウドサービスの普及に伴い、サーバや各スイッチ間で高いデータ転送能力が求められている。それを達成するには、サーバや各スイッチ間で使われる光モジュールの高密度化や小型化、省電力化が必要となる。

従来のリファレンスレス受信回路では、データ読み取り周期のズレを検出するために、1ビットに対して4回の異なるタイミングで信号を検出する必要がある。しかし、タイミング生成回路の消費電力は大きく、モジュール全体の消費電力の大部分を占める。発生する熱の問題もあり、光モジュールの高密度化は困難だった。

富士通研究所は今回、入力信号の振幅情報からデータの読み取り周期のズレを検出する新手法を開発した。この手法では、振幅情報からデータ読み取り周期のズレを検出するために、入力信号が1か0かを判定するしきい値が高・中・低と異なる3つの判定回路を、1回のタイミングで動作させて入力信号の変化の傾きを調べる。

例えば、入力信号が0から1に変化する時、クロック1のタイミングで判定した3つの結果が(0、1、1)なら、入力信号の変化点はクロック1の判定タイミングよりも前で、(0、0、1)なら後と検出できる。後はそのタイミングがどのように変化していくかを調べることで、タイミングのズレの検出が可能になる。

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この技術を開発することで、従来構成に比べてタイミング生成回路を4分の1に削減。そして、リファレンスレス受信回路の消費電力を従来構成に比べて55%に削減、光モジュールでは70%に削減した。これにより、光モジュールを従来に比べて高密度に実装できるようになり、データセンターの性能向上に貢献できるという。

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