FDK、安全性と充放電特性に優れた大容量ニッケル水素蓄電池「メガトワイセル」を開発

FDKは2017年2月15日、大型二次電池市場向けに、高い安全性と優れた充放電特性をもつ大容量ニッケル水素蓄電池「メガトワイセル」を開発したと発表した。

今回開発された製品は、同社の円筒形ニッケル水素蓄電池に関する材料技術と、川崎重工業の大容量高出力蓄電池「ギガセル」の構造技術を融合したものだ。ニッケル水素蓄電池の特徴である安全性と稼働温度領域(-20℃~80℃)に加え、大容量・長寿命でリサイクル性にも優れている。

FDKの材料技術による内部抵抗の低減で大電流放電でも安定した放電電圧を実現。また負極材料(水素吸蔵合金)には、同社独自の超格子合金をさらに改良して高耐久化した新合金を採用し、期待寿命15年以上の長寿命化を実現した。

同社独自の電池寿命予測技術を搭載しており、電池交換メンテナンス頻度と保守費用の削減に貢献する。水溶性の電解液や難燃性樹脂材を使用しているため燃えにくく、長期にわたり安全に使用できる。他のニッケル水素蓄電池同様、リサイクルされ再利用できるが、さらに同製品は溶接で固定しない構造のため解体しやすく、リサイクル性に優れている。

直列・並列稼働などにより、30kWh以上の大容量化が可能なことから、定置用、電力系統周波数調整用、通信基地局用、電力ピークカット用、無人搬送車などの電動機器用に加え、スマートコミュニティ(環境配慮型都市)向けなど大容量を必要とする用途に利用できるとしている。

公称電圧が12Vの「HM-25K-12V」、24Vの「HM-25K-24V」、36Vの「HM-25K-36V」の3種が用意され、公称容量はいずれも250Ah、エネルギー容量はそれぞれ3kWh、6kWh、9kWh。バッテリー状態を目視できるLED点灯機能、LAN接続による遠隔監視、スケジュール運転機能など、要望に応じたカスタマイズも可能だ。

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