東邦テナックス、リサイクル素材を使用したCFRTPを開発 コストを4~6割削減

東邦テナックスは2017年3月7日、同社の欧州事業会社であるトーホウ・テナックス・ヨーロッパが、リサイクル素材を使用したCFRTP(Carbon Fiber Reinforced Thermo Plastic、熱可塑性炭素繊維複合材料)、「テナックス」Eコンパウンド rPEEK CF30を開発したと発表した。

同素材は、炭素繊維強化熱可塑性樹脂積層板を加工する際に発生する端材と、熱可塑性樹脂ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)のリサイクルポリマーを組み合わせることで得られる炭素繊維を30%含む素材だ。バージン品と同等の引張強度や粘度、耐薬品性、耐摩耗性、低吸水性を持ちながらも、4~6割コスト削減ができる。

同社はすでに、航空機のOEMメーカーと共に、同素材を用いたアクセスパネル(航空機の主翼などに使用される給油や点検時のふた用部材)のサンプル製造に成功しているという。今後さらに、グループ企業であるテイジン・カセイ・ヨーロッパと共に自動車用途に向けての市場開拓を進めていくとしている。

近年CFRTP市場では、航空機などへの炭素繊維の適用拡大に伴い、加工工程で発生する端材の有効活用が課題となっていた。

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