女性は男性より給料が23.7%少なく、幹部昇進の確率は約3分の1――米PayScaleレポート

この4月で女性活躍推進法が施行されて1年が経つ。男女間の格差は縮小傾向にあるのかもしれないが、厚生労働省が実施した2016年の賃金構造基本統計調査によると、男女別平均賃金は男性33万5200円に対して、女性は24万4600円。女性の方が27.0%も賃金が少ない状況だ。

アメリカでは、男女による給料の差はどうなっているのだろうか。米給料情報サイトのPayScaleは、女性は男性に比べて、23.7%も給料が低いという2016年のデータを報告した。

給料の格差が生まれる主な要因の1つとして、女性は男性に比べて管理職になる割合がずっと少ないことが挙げられるという。PayScaleは、ミドル層になるまでにヴァイスプレジデントや会社役員などの幹部職に就く男性の割合は、女性を85%上回ると指摘。キャリアの終盤までに幹部職へ昇進する割合は、男性は女性の2.71倍になるというデータを示している。

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高学歴な女性ほど、「雇用主は格差改善のために十分な対応をしていない」と感じる

PayScaleの調査によると、「雇用主が男女間の給料格差を改善しようと取り組んでくれている」と感じているのは男性で17%だったのに対して、女性ではわずか10 %程度だった。

雇用者に対する不満は、学歴が高い女性においてより強く表れた。「雇用主は職場の男女間の格差問題に十分対応していない」と感じる割合は、学位を持たない人では男性18.1%、女性25.4%。それが博士号取得者では男性13.4%、女性36.1%と差が広がった。男女で最も差が大きかったのはMBA取得者の意見で、「十分対応していない」と感じているのは男性11.8%に対して、女性は37.0%だった。

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業種別の給料格差、製造業は18.8%の開き

PayScaleはさらに、業種別の男女間の給料格差についてもレポートしている。

格差が最も大きいのは「金融・保険」で、男女間の給料格差は29.1%。続いて「専門・科学・技術サービス」の25.2%、「鉱山・採石、石油・ガス採掘」の22.8%といった業種で格差が大きくなっている。

逆に、給料格差が最も小さかったのは「教育サービス」。女性の給料は、男性より0.5%少ないだけだった。

気になる製造業は、格差が大きい業種の10位に入った。男女間の給料格差は18.8%で、女性の給料は男性よりも1万1600ドル少ないと伝えている。

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関連リンク

平成28年賃金構造基本統計調査 結果の概況
What is the Gender Pay Gap?

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