派生開発向けソフトウェア構造分析ツール「Re:Zolver」を開発 構造や依存関係を可視化

DTSインサイトは2017年5月8日、ソフトウェアの構造や依存関係を可視化し、既存コードへの影響を効率的に検証することができるバイナリベースのソフトウェア構造分析ツール「Re:Zolver」(リゾルバー)を開発したと発表した。組込み機器/組込み製品のソフトウェア開発における「派生開発」にフォーカスしたツールで、2017年6月19日に提供開始予定だ。

ソフトウェアを1から作るのではなく、過去製品の資産を用いて特定のベースライン部品から改良開発する派生開発は、近年の組込み機器/組込み製品のソフトウェア開発の主流になりつつある。しかし、追加、変更、削除する部分が既存の機能に対してどう影響するかを十分把握せずに設計/実装を行うと、想定どおりに効率が上がらなかったり、デグレードが発生し手戻りによって開発工数がかさむといった問題が生じることがある。開発にあたっては、変更の影響範囲をあらかじめ見通し、検証を行うことが要求される。

ソフトウェアの相互関係を分析して把握するためには、設計ドキュメントを読みソースコードを解析するなどの時間と労力が必要とされ、開発者の負担が大きくなる。Re:Zolverは、こうした派生開発での課題に対応し、開発者の負荷を軽減するためのツールだ。

Re:Zolverの開発コンセプトは、設計時における変更点の妥当性確認としてのソフトウェア影響度の可視化や、差分解析による一括操作での変更点/影響点の可視化の実現、ソースコードではなくバイナリを入力データとした解析によるソフトウェア分析の手間の簡略化。

64bitマルチコアCPUをフル活用した解析により、マウスによる軽快な操作でソフトウェアの影響を見極めることができる。クラス関連図、クラス図などでソフトウェア構造を可視化でき、ソース有効行やアセンブラデータの表示も可能だ。また、差分解析により、繰り返しの機能バージョンアップに対するソフトウェア可視化もできる。さらに、検索/絞込み機能により、見たいポイントの頭出しも容易だという。

Re:Zolverは、2017年5月10日(水)〜12日(金)に東京ビッグサイトで開催される「第20回組込みシステム開発技術展(ESEC2017)」に出展される予定だ。

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