富士キメラ総研、車載システムを制御するECUの世界市場調査結果を発表

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車載ECU世界市場

富士キメラ総研は2017年5月17日、車載システムを制御するECU(Electronic Control Unit)の世界市場を調査し、その結果を報告書「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2017 下巻:ECU関連デバイス編」にまとめたと発表した。2025年の車載ECU世界市場は13兆9175億円、36億3866万個になると予測している。

同報告書は、パワートレイン系ECU、HV/PHV/EV/FCV系ECU、走行安全系ECU、ボディ系ECU、情報通信系ECU、スマートセンサー/アクチュエーターの市場を地域別に調査/分析し、今後を展望している。さらに、それらを構成/関連するデバイス27品目の市場についても調査/分析を行っている。

調査結果によると、車載ECUの2016年の世界市場は、8兆1435億円、19億7095万個となる見込み。自動車(乗用車、トラック、バス)1台当たりのECU搭載数や、高処理能力が必要なECUの増加により、2025年には金額ベースで2016年比約71%、数量ベースで同約85%の増加を見込んでいる。

エリア別で見ると、金額/数量ベースともEU、NAFTA、中国の市場規模が大きい。今後は中国やその他地域の市場規模が自動車生産台数の増加とともに拡大していくと見ている。

分野別にみると、金額ベースではボディ系ECUが最も高いウェイトを占め、次いで走行安全系、情報通信系のECUとなっている。ボディ系は、単価は低いが数量ベースの市場の半分近い9億5410万個と圧倒的に多い。一方、走行安全系は3億2226万個、情報通信系は2億7217万個だが、単価が比較的高いためボディ系に次ぐウェイトとなっている。

また、今後数量ベースの伸び率が高くなるのはHV/PHV/EV/FCV系ECUとスマートセンサー/アクチュエーターと予測。HV/PHV/EV/FCV系ECUは環境対応車の生産台数増加に伴って増加し、スマートセンサー/アクチュエーターは、自動車1台当たりのECU搭載数の増加に伴って搭載場所確保の観点から増加していくとみている。

自動車1台当たりのECU搭載数では、車種により差はあるものの、2016年に平均21.6個、2025年には同30.4個になると予測する。エリア別では日本とEUが多い。分野別ではボディ系ECUが自動車1台当たりの搭載数の半分近くを占め、2016年見込みでは平均10.5個となっている。今後はスマートセンサー/アクチュエーター系が大きく伸び、2025年にはボディ系平均13.1個、次いでスマートセンサー/アクチュエーター系が同5.4個となる。

要放熱対策ECU市場を見ると、2016年の市場規模は11億4878万個となる見込み。高出力アクチュエーターを駆動させるシステムの増加や機電一体化が進んでいることで、全体の約6割が何らかの放熱対策が必要なECUとなっている。例えば、GEM(Gasoline Engine Management System)でのDI(Direct Injection)化が進み、高圧噴射用のパワーデバイスが多く必要となることや、機電一体化によってセンサーやアクチュエーターと一体化したECU搭載が求められることなどにより、耐熱/放熱対策が必要となっている。今後、全体に占める割合は大きく増加はしないが、数量は大幅に増加すると見ている。

さらに、ECU構成・関連デバイスのカテゴリー別の市場では、2016年の市場は12兆310億円、2025年には15兆5143億円と予測する。ECU間をつなぐワイヤーハーネスと車載コネクターの2つが市場の大半を占める。それらを除くと半導体カテゴリーの規模が大きく、ECUでの信号処理の高度化や制御数の増加によって重要性が増し、それに伴ってノイズ処理などの回路部品も増えると見る。

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