豊田合成、人工筋肉の動力源と期待のデバイスを形作る超分子をめぐり独占契約

豊田合成は2017年5月18日、電気を力に、力を電気に変換する次世代高分子デバイス「e-Rubber」の主材料となる超分子「スライドリング マテリアル」について、東京大学発のベンチャー企業アドバンスト・ソフトマテリアルズと独占ライセンス契約を締結したと発表した。独占契約の対象となる用途は、誘電アクチュエーターと誘電センサーに限り、豊田合成が排他的に使用・販売できる。

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誘電アクチュエーターは、伸縮性電極に挟まれた誘電層のスライドリング マテリアルにクローン力をかけると伸び縮みする仕組みだ。軽量で高出力、大きい変位や柔軟なやさしい動きができて、省エネで応答性に優れ、無音といった特徴がある。電磁モーターに代わる次世代の動力源として、ロボットの人工筋肉などに利用できると期待されている。

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さらに、スライドリング マテリアルを素材とした誘電センサーは、柔らかさを生かした触覚・圧力センサーやモーションセンサーとして実用化に向けて開発が進められているところだ。

今回の独占ライセンス契約を機に豊田合成は、高分子分野の専門メーカーとして自動車部品等の開発で培った材料設計技術を活用し、e-Rubberの開発を実用化に向けて加速させたい考えだ。実用化に成功した際には、ロボティクス分野や自動車、IoT、医療、介護分野など、幅広い領域で活用できる見通しを示している。

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