ギ酸で走る電気バス、試作モデルを披露――水素自動車より実用的な面も

オランダのアイントホーフェン工科大学がギ酸(蟻酸)を利用して走るバスの開発を2016年から進めている。同大学の学生チーム「Team Fast」は2017年7月6日、ギ酸を電気に変える装置を装備した小型トレーラー「REX」を連結した電気バスの試作モデルを披露した。

Team Fastは、ギ酸からつくった燃料を「Hydrozine」と命名。REXの中で、Hydrozineは水素と二酸化炭素に分解され、水素がバスを動かす電気を生む。分解時に生じる二酸化炭素は生産過程で利用されるので、二酸化炭素排出量は実質ゼロだ。

Hydrozineは通常のバッテリーと比較して、エネルギー密度は4倍になる。さらに高圧タンクが必要な水素エネルギーに比べ、安全でコストも掛からないという。また液体の状態で運用できるので、わずかな修正を加えるだけで燃料供給用の既存インフラを利用できると見込んでいる。

Hydrozineから生まれる馬力はプロジェクト開始当初から4万2000倍に増え、25kWの出力を達成している。年内にも走行を開始する計画だ。

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How to power a bus on formic acid

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