NEDOなど、マレーシアで超急速充電の大型EVバスシステム実証を開始

実証を開始した大型EVバス

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と東芝インフラシステムズ、ピューズ、ハセテック、オリエンタルコンサルタンツグローバルは2017年8月28日、マレーシアのプトラジャヤ市において、10分間の超急速充電で30km運行を実現する大型EVバスシステムの実証を開始したと発表した。同日、現地において運転開始式が開催された。

NEDOでは、同市の都市交通システムの効率向上によるスマート化を目指して、2015年7月に同市と基本協定書(MOU)を締結し、超急速充電システムや蓄電池の長寿命性能など、大型EVバスシステムの実証事業を実施している。実施期間は2015年2月から2020年2月までの約5年間、予算総額は約36億円だ。

今回開始された実証では、同市内のバスターミナルに超急速充電システムを設置し、主要な営業路線において長寿命かつ超急速充電が可能な二次電池を搭載した大型EVバス(長さ約12m)を走行させ、モニタリングする。東芝インフラシステムズ製二次電池SCiBを搭載したEVバスと、バスターミナルに設置したパンタグラフ式充電装置の組み合わせにより、10分間の超急速充電で30km走行を実現。1周30km以内の運行ルートにおいて、1周につき10分間の充電を行うだけで繰り返し周回できる。

また、適切な温度管理などを行うことで電池交換を10年間不要とすることを目指す。さらに、IoT技術を活用したクラウド情報システムにより、電池の残量、充電時の電圧や電流の状態をリモートモニタリングし、残量不足や故障の未然防止に役立てることを目指している。

今後は、2016年6月に改訂したMOUに基づき、2階建て大型EVバスの実証も予定されている。

関連リンク

プレスリリース(NEDO)
プレスリリース(東芝インフラシステムズ)

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る