東京農工大、二酸化炭素を原料とする固体高分子電解質が示すイオン伝導挙動のメカニズムを解明

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東京農工大学は2017年10月6日、ポリエチレンカーボネートとリチウム塩から成る固体高分子電解質が示す特異的イオン伝導挙動のメカニズムを解明したと発表した。安全な固体リチウム二次電池の開発が期待される。

固体高分子電解質は、極性高分子と金属塩の複合体で、固体でありながらイオン伝導性を示す。安全な二次電池用イオン伝導体として期待されているが、これまで極性高分子として研究されてきたポリエーテルは、イオン伝導度や電極材料との適合性が低いという課題があった。

一方、ポリエチレンカーボネート(PEC)は重量の約半分が二酸化炭素由来の高分子(ポリマー)材料。PECを用いた電解質は、ポリエーテルによる電解質と比べ、高い塩溶解能や高リチウムイオン伝導度など優れた特性を示す。しかし、そのメカニズムは不明だった。

そこで研究グループは、分光学的手法により、PECとリチウム塩から成る固体高分子電解質のイオン伝導メカニズムを解析。その結果、イオンは従来系とは異なり凝集状態で存在しており、その構造が特異的な性質に寄与していることがわかった。さらに、高塩濃度の電解質ではイオンが凝集した状態で存在することにより、高耐酸化性やリチウム二次電池の材料であるアルミニウムの腐食抑制効果など、優れた特性を示すことを発見した。

この成果により、引火・爆発の危険性が高い可燃性電解液を含まない二次電池の開発、及び、近年急速に普及する電気自動車や家庭用大型蓄電源などへの応用が期待されるという。

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