パンクしないタイヤ、2019年の実用化に向けた課題は「硬さ」と「重さ」――ブリヂストン 東京モーターショー2017

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ブリヂストンは2017年4月、タイヤの空気充てんが不要になる「エアフリーコンセプト」技術を採用した次世代の自転車用タイヤを開発中であることを明らかにした。10月27日に東京ビッグサイトで開幕する「第45回東京モーターショー2017」でも、そのタイヤを展示。自転車に試乗して、実際の乗り心地を確認できるようになっている。

ブリヂストンは2008年に、エアフリーコンセプト技術の研究開発を始動。樹脂で形成したタイヤ側面の特殊形状スポークによって荷重を支える構造になるので、タイヤへの空気充てんが不要になり、パンクの心配もなくなる。さらにリサイクル可能な樹脂やゴムだけで製造できるため、資源を効率的に活用できるといった利点もある。

これまでの東京モーターショーにおいても、2011年には開発に成功したばかりのエアフリーコンセプトタイヤを展示、2013年には超小型電気自動車「コムス」に装着してみせた。

どのようなモビリティに装着するべきかと同社内で検討してきた結果、グループ会社に自転車などを手掛けるブリヂストンサイクルがあり、自転車用タイヤとして開発を進めれば比較的短期間で実用化できると判断。2019年の実用化に向けて、東京モーターショー2017を含めたさまざまなイベントに展示しては試乗者に感想を求め、その内容を踏まえつつ改良を重ねているところだという。

エアフリーコンセプトタイヤの実用化に向けて、従来のゴムに空気を充てんするタイヤと比べ、課題となっているのがタイヤの硬さや重さだ。さまざまな形状のエアフリーコンセプトタイヤを試作中なので一概に言い切れないところではあるが、重さは従来のタイヤと比較するとまだ数倍もある。実用化するには、一層の軽量化が不可欠なようだ。

一般的なアスファルトで舗装された道路、砂利道、段差がある道など、さまざまな条件の道路で試験・評価を進めている。これまでに得られたデータによると、路面条件の違いによる得意・不得意はあまりない。あえて言えば、エアフリーコンセプトタイヤにとって厳しい路面条件になりそうなのは、大きな段差を乗り越えるとき。搭乗者の体重による衝撃を抑えるのが課題だという。

タイヤとして実用化に耐えるだけの耐久性を実現するため、特に試行錯誤を繰り返しているのはスポークの形状だ。東京モーターショー2017に展示した形状は、タイヤにかかる衝撃を最も分散できる最適な形状をFEM(有限要素法)分析でシミュレーション。展示する自転車のタイヤのサイズとしては、現状の形状が最適だと判断した。


2011年の初出展時の形状


「タイヤサイズによって最適な形状は変わる」そうで、現在もさまざまな形状のエアフリーコンセプトタイヤを試しているところ。樹脂であるため、さまざまな色を使ったデザインも可能。実用化に向けてさまざまなオプションを提供できるのではないかと同社内では検討を重ねている。


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