実用化困難と言われてきた圧縮着火を制御する次世代ガソリンエンジン「SKYACTIV-X」――マツダ 東京モーターショー2017

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マツダは、「第45回東京モーターショー2017」において、次世代ガソリンエンジン「SKYACTIV-X」を展示している。

SKYACTIV-Xは、ガソリンエンジンの伸びの良さにディーゼルエンジンの優れた燃費やトルクといった特徴を融合させた次世代型のガソリンエンジンだ。

内燃機関の燃費を向上させるには、熱効率を高める必要がある。空気を圧縮して高温にした筒内に軽油を噴射することで自然着火(圧縮着火)させるディーゼルエンジンは熱効率が高いという特徴がある。

この圧縮着火をガソリンエンジンで実現しようとするのが、同社の「SKYACTIV-X」だ。SKYACTIV-Xでは、圧縮着火を制御するため、同社の独自技術「SPCCI:Spark Controlled Compression Ignition(火花点火制御圧縮着火)」を採用している。

制御された圧縮着火を実現するため、エンジン上部に点火システムと空気を過給するユニットを装備している

一般的なガソリンエンジンは、燃料と空気を予め混合してから圧縮し、スパークプラグの火花によって着火・燃焼させている。このような予混合燃焼では熱効率を高めようと圧縮比を上げると火花着火する前に自然発火してしまうなど制御が難しく、圧縮着火が成立する領域が狭いため実用化は難しいとされてきた。

SKYACTIV-Xの紹介ビデオでは、ガソリンやディーゼルエンジンとの燃焼制御の違いを解説している

SKYACTIV-Xの解説によると、ディーゼルエンジンのような高圧縮比を実現するため、吸入サイクルでの混合気はまだ薄く抑えられている。ピストンが混合器を圧縮し、上死点付近となったタイミングで筒内にガソリンを追加噴射したうえでスパークプラグにより点火する。スパークプラグ周りに発生した火炎球が筒内の圧力をさらに高め、混合気全体の圧縮着火を実現するというものだ。これにより幅広い領域での圧縮着火による燃焼制御を可能とし、ディーゼルエンジンのメリットを併せ持ったガソリンエンジンが誕生した。

近年多くの自動車メーカーは電動車開発に開発を集中させているが、マツダは電動化と並行し、既存のガソリンエンジンをさらに進化させるというチャレンジにも取り組んできた。この次世代ガソリンエンジンSKYACTIV-Xは、2019年ごろの市場投入を目指しているという。


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