村田製作所、広入出力範囲で小型のDC-DCコンバーターを開発

村田製作所は2017年10月30日、入力電圧範囲が13.5~42Vと広く、出力電流は最大6Aで5~25Vの安定化出力が供給できる小型パッケージの「DC-DCコンバータMYSGK02506BRSR」を開発したと発表した。同年12月から量産体制に入る。

同製品は、14.7×16.3×7.5mmの小型樹脂モールドパッケージのDC-DCコンバーター。2016年10月に発表したFPGA用DC-DCコンバーター(POL)のMono Block Type POLに使われたパッケージング技術を採用して小型化した。放熱特性が良好な上、内蔵する部品を最適化することで、高電流密度を実現している。

また、電源回路を設計する際に必要となる抵抗、コンデンサーなどの周辺部品をモジュールに内蔵した。これにより電源回路をシンプルにでき、同社従来製品に対して半分の面積で実装できるという。

同製品の応用分野としては、「産業機器」「医療機器」「USB PDへの電源供給」の3分野を想定している。産業機器では、例えばPLC(Programmable Logic Controller)においては生産効率向上のためプログラムの高速処理が必要となっており、電源の電力増が求められている。また、監視カメラでは、画像の高画質化や機能追加(LEDライトや監視カメラの駆動機能追加など)による電力増加に加え、設置サイズを変えずに新しい機器に更新するというニーズもある。そうした高機能化、小型化ニーズに対して需要を見込んでいる。

また医療機器では、眼科用検眼器などの制御基板の中間バスコンバーターなどに利用できる。USB PDへの電源供給では、ディスプレイやプロジェクターなどの画像表示器に同製品を内蔵させれば、USB PDで接続された機器(ノートPCなど)の画像情報の送受信だけでなく、その機器に適した電力を供給できる。その結果、接続された機器側のAC電源が不要になる。同社では、USB PDの応用を加速させるべく、USB PD専用の評価ボードの用意も進めているという。

同社では、当面これら3分野を中心に販売活動を行うという。将来的にはロボットやドローンなどへの用途も視野に入れているとしている。

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