三菱電機と東大、SiCパワー半導体素子の3種類の抵抗要因の影響度を解明

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界面下の抵抗の大きさを左右する要因

三菱電機は2017年12月5日、東京大学と共同でパワー半導体モジュールに搭載するSiC(炭化ケイ素)パワー半導体素子の抵抗の大きさを左右する、電子散乱を起こす3種類の要因のそれぞれの影響度を解明したと発表した。同社によると世界初だという。

また同時に電荷による電子散乱を抑制することによって、界面下の抵抗が同社従来品と比較して1/3に低減することも確認した。

今回の共同研究では、界面下の電荷による影響を確認するため、電子が流れる領域を界面から数十ナノメートル遠ざけた横型の抵抗評価用素子(SiC-MOSFET、金属酸化膜半導体電界効果トランジスター)を作製。原子振動に着目して、SiC界面近くの電子散乱を、東京大学の評価技術を用いて測定した。

その結果、界面の凸凹と界面下の電荷、原子振動の3つのSiCの抵抗を左右する要因のうち、原子振動の影響が51%、界面下の電荷の影響が43%とその影響度が大きく、界面の凸凹の影響度は6%と小さいことが分かった。

また、同じ抵抗評価用素子を用いて、界面下の電荷から電子の流れを遠ざけることで、電荷による電子散乱を抑制。界面下の抵抗を従来の1/3に低減することに成功した。

同社らは今後、SiC-MOSFETの設計と試作評価を実施し、さらに抵抗の少ないSiCパワー半導体素子の実現に向けた研究開発を進める。

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