自動車業界は“売り手市場”。転職希望者にとって、どの程度有利なのか?[クルマ技術の今]

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~ 自動車業界の技術トレンドを各分野から見る ~

本記事は、エンジニア専門の人材紹介会社メイテックネクストのキャリアコンサルタント・北村 喜代憲氏、陣内 健志氏への取材記事です。自動車業界の技術トレンドについて、機械系・電気系・ソフトウェア系・化学系といった専門分野別に考え、エンジニア市場の変化、求められるマインド・専門性などのエンジニアのキャリア形成に役立つ情報を発信していきます。

過去5回にわたって、自動車関連の機械系エンジニアの市場動向を取り上げてきました。長年にわたって機械系エンジニアのキャリアを支援してきたキャリアコンサルタントの目には、現在の状況はどのように映っているのでしょうか。キャリアチェンジを考えている機械系エンジニアに向けたアドバイスを伺ってきました。


――ここまでお話を伺って、自動車業界において機械系エンジニアの採用ニーズが堅調だということがよく分かりました。
ただここ数年、「キャリアチェンジを考えるなら、今がチャンス」と言われ続けています。実際のところ、どうなのでしょうか?

[メイテックネクスト 陣内健志氏]本当に機械系エンジニアを求める求人は多くなっています。メイテックネクストが取り扱う求人数は、ここ数年、右肩上がりで増え続けている状況です。

転職相談にいらっしゃった機械系エンジニアの方から希望を聞いて、条件に合う求人情報をそのまま検索すると100件以上もヒットする。そんなことはざらにあります。

例えば、大学で機械系の専攻だった20代の機械系エンジニアが「機械の設計をやりたい。勤務地は関東であればOK」という希望しか持っていないようなら、紹介できる求人情報が多過ぎます。もっと絞り込まなくてはいけないので、さらに詳細な希望を聞き出すところから面談をスタートさせることになるでしょう。


求人も転職希望者も増加。“募集終了”までが早いので、思い立ったらすぐ行動を

――そこまで求人情報が増えた理由を教えてください。

[陣内氏]求人情報を詳しく見てみると、大手メーカーの求人数はここ数年、それほど変わっていません。増えているのは、中小~中堅規模のメーカーによる募集です。

[メイテックネクスト 北村 喜代憲氏]メイテックネクストのような人材紹介会社を使ってエンジニアを採用しようとすると、採用企業には少なからず費用が発生します。

これまで中小~中堅規模のメーカーは人材採用費を抑えるため、人材紹介会社を使わずに無料で求人情報を出せるハローワーク等を使って採用を進めていました。

しかし、ハローワークだけでは優秀なエンジニアを採用することが難しくなってきています。そこで人材紹介会社にも依頼して、人材を求めるようになったのだと思います。

求人情報数が増える一方で、「転職希望者に有利な“売り手市場”になっている」という認識も、エンジニアの間で広まってきているのではないでしょうか。実際、転職相談にいらっしゃるエンジニアの人数も、増えていると感じます。

そのような状況ですから、マッチする求人情報さえ見つかれば、比較的スムーズに転職先は決まります。以前は同じ求人が1~2カ月は“募集中”のままでいたのですが、最近はすぐに採用が決まって“募集終了”になっていく印象です。

募集開始から終了までの時間が非常に短くなっていますから、希望どおりの求人を見つけたら、すぐに行動した方がいいでしょう。

[陣内氏]専門性を持っている機械系エンジニアにとっては、求人を本当に好きなように選べる状況になっています。

その分、「自分のやりたいことは何か」「どんな仕事に携わると幸せになれるのか」と真剣に考えておかないと、目先の給与・待遇に惑わされて、最善の道を見失ってしまうかもしれません。例えば、「自動車業界で働きたい」と一口に言っても、完成車メーカーで最終製品まで携わりたいのか、サプライヤー企業で技術を突き詰めたいのかなど、選択肢はさまざまです。

その点、キャリアコンサルタントのところへ今後のキャリアについて相談にお越しいただけると、対話しながら「本当にやりたいことは何か」とご自身のことを見つめ直していただける良い機会になりますし、われわれに希望を伝えていただければデータ検索ではカバーできない情報も踏まえて最適な求人をご提案できます。

キャリアチェンジを考えられている方は、そのように膨大な量の求人情報を絞り込んでいくフィルター役として、キャリアコンサルタントを上手く活用していただくことをお勧めします。


北村 喜代憲(メイテックネクスト 機械・メカトロ分野 コンサルタント)

消費財メーカーで生産管理のエンジニアとしてキャリアをスタートしたものの、転職活動の中で、転職の可能性の大きさへの期待や、その逆の不安など様々なことを感じる。その経験を活かして現職に至る。


陣内 健志(メイテックネクスト 機械・メカトロ分野 コンサルタント)

約6年間、自動車部品メーカーにて生産技術職を担当し、主に国内及び海外向けの生産設備の立上に従事。ものづくりの大変さと面白さを学び、その経験を活かしてエンジニア目線でのキャリアサポートをしたいと考え、現職に至る。


取材協力先

メイテックネクスト
メイテックネクスト分野別コンサルタント

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