ホテル並みの快適性――3Dプリンターで作られた冷暖房完備のオフグリッドハウス「PassivDom」

ウクライナ発のスタートアップが開発したオフグリッドハウス「PassivDom」が注目を集めている。

「グリッド」とは送電線網のことで、オフグリッドハウスは、電力網から切り離された住宅のことをいう。一般的には電気を使わない生活をイメージしがちだが、PassivDomは電気を使わないのではなく、電子レンジ、冷蔵庫、食器洗い機といった家電の電力の全てを太陽光発電でまかなっているゼロエミッション住宅だ。飲料水は濾過フィルタ付きのタンクに貯水して使うが、オプションで大気中の水分から飲み水を作る装置も用意されている。

PassivDomには、ソファーなどの家具や家電もセットされているので、どこに設置してもすぐに住むことができる。PassivDomによれば、屋根、壁などを工場で3Dプリンターで作ることにより低価格を実現。組み立てはロボット化されており1戸あたり8時間でできるという。建材の耐用年数は40年だ。

PassivDomには敷地内での増築、仮設住宅などの他、電力網の外にある自然環境の中に設置して別荘として使うことにも適しているという。

PassivDomの価格は2人用の「modulOne」(約38平方メートル)が6万4000ドル(約720万円)、家族用の「modulTwo」(約77平方メートル)が9万7000ドル(約1090万円)だ。

PassivDomは、R&Dをウクライナのキエフに残したまま、事業拠点をアメリカに移し、ビジネスを本格化させる。ラスベガスで行われたCES 2018にも出展している。

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Autonomous Off-the-grid 3D-printed Smart House

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