島津製作所ら、世界最高クラスの高出力・高輝度の青色半導体レーザーを製品化

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島津製作所は2018年1月25日、世界最高クラスの高出力・高輝度青色半導体レーザーを製品化すると発表した。NEDOプロジェクトにおいて同社が大阪大学と共同開発した青色半導体レーザー技術を実用化したもので、従来の青色半導体レーザーでは実現できなかった金や銅などの熱伝導溶接、レーザーマーキング、3Dプリンタでの積層向け光源への応用が期待でき、加工時間の短縮や消費電力の低減に貢献するとしている。

波長400~460nmの範囲の青色光を発振する青色半導体レーザーは、金属に対する吸収効率が高く、従来の赤外半導体レーザーでは加工が困難だった金や銅などの加工に適しているため、金属加工用次世代レーザー加工機の光源への応用が期待されている。しかし、高出力化と高輝度化に課題があり、本格的な金属加工への利用は進んでいない。

そこで島津製作所と大阪大学は、日亜化学工業の協力のもと、金属加工用レーザー加工機の光源として応用可能な高出力で高輝度な青色半導体レーザーを実現するための研究開発を推進。2017年10月24日には、青色半導体レーザーの高輝度化により、純銅を積層造形できる3Dプリンタを実現した。

この研究成果をもとに島津製作所は、多数のレーザー素子からの光を合成してコア径100μmの細径ファイバーに集約することで、同径においてこれまでの青色半導体レーザーでは実現できなかった世界最高クラスの高出力(100W)かつ高輝度(1.3×106W/cm2)を達成した。また、波長450nmの青色半導体レーザー素子複数個からの光を一本のファイバーに集光・伝播させているため、100Wの青色半導体レーザーをフレキシブルに取り回すことが可能だ。独自の精密溶接工法を用いた構造により、光源としては88×430×420mm(ファイバーを除く)とコンパクトで、他の機器への組み込みも容易だという。

レーザーの出力はパソコンから制御可能で、連続出力から最大10kHzの変調駆動ができる。加工部周辺への影響が最小限の入熱量で金属を加工できるため、熱変性領域の小さい高品質・高効率な加工が期待でき、さらなる加工時間の短縮や消費電力の低減にも貢献するという。同社はこの製品を既存の青色半導体レーザー「BLUE IMPACT」シリーズに加え、1月30日から販売を開始する予定だ。

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