なじみ運転時間を短縮し低昇温化を実現――ジェイテクト、工作機械主軸用「グリース潤滑低昇温アンギュラ玉軸受」を開発

ジェイテクトは2018年1月31日、工作機械主軸用軸受「ハイアビリーシリーズ」の性能向上を目的として、「グリース潤滑低昇温アンギュラ玉軸受」を開発、量産を開始したと発表した。保持器形状の最適化により回転時の昇温を抑え、工作機械の主軸組立時の生産効率向上や加工精度向上、軸受交換周期の向上に貢献するとしている。

工作機械主軸が昇温すると、主軸の熱膨張により工作物の加工精度が悪化する可能性があることから、主軸用軸受には低昇温化が求められている。また、軸受の潤滑方法としてグリース潤滑が広く採用されているが、主軸を組み立てる際にグリースをなじませるため試運転をする必要があり、生産効率向上のために、なじみ運転時間の短縮が課題となっていた。

同社は今回、保持器ポケット形状の最適化と、内輪と保持器との間のすきま最適化を行った。これによりグリースの流動性が向上したほか、玉と保持器の接触面積低減やグリースのかく拌抵抗の低減ができ、なじみ運転時間の短縮と15%の低昇温化を実現した。従来の軸受と同じ主寸法のため、そのまま置き換えができるという。今後は国内外の工作機械メーカーやスピンドルメーカーなどを対象に、年間2億円の売り上げを目標としている。

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