微小振動で圧電素子の25倍以上――振動発電機能を持つクラッド鋼板、東北大が共同開発

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東北大学は2018年2月13日、東北特殊鋼と共同で、振動発電機能を持つクラッド鋼板を共同開発したと発表した。振動発電素子として使われることが多い圧電素子と比較して、微小な振動(加速度0.1G、振幅20µm、周波数50Hz)によって25倍以上の出力を得られることが確認できたという。

新開発のクラッド鋼板は、冷間圧延鋼板(SPCC相当)とFeCo系磁歪材料の冷間圧延板とを熱拡散接合したクラッド構造を持つ。FeCo系磁歪材料を単独で用いた場合よりも、数倍~20倍以上の振動発電出力を得ることができた。電磁力学場の数値シミュレーションにより、増幅機構の解明にも成功している。

将来の大型化を想定し、台車を使った走行実験も実施。クラッド鋼板の小片による振動発電器を取り付けて台車を走らせてみたところ、数mW(数十V)以上の出力を確認できた。実際の自動車に搭載すれば、W(ワット)級を超える発電量を期待できるとしている。

さらに、冷間圧延鋼板をニッケル板に置き換えることで、圧電素子の50倍以上にも達する出力を得られるようになり、超磁歪材料「Galfenol」に匹敵する発電性能を有する可能性もあるという。

このクラッド鋼板の用途としては、微小な振動を利用するIoTセンサー用電源、鉄道車両・自動車などの走行振動や風力・水力などを利用する大型のエネルギーハーベスティング、電気自動車(EV)などでの利用を想定している。

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