SpaceXの「ファルコンヘビー」、Teslaロードスターを載せて火星軌道への打ち上げに成功

SpaceX は2018年2月6日、アメリカ・フロリダ州ケネディ宇宙センターから同社最大のロケット「ファルコンヘビー」の打ち上げに成功した。2017年末にCEOのElon Musk氏が「ファルコンヘビー」の写真と火星軌道へ向けた打ち上げ予定を公開。今回、計画通りに打ち上げを成功させた。

今回の打ち上げは、火星への有人飛行を目指す同社にとっての試験飛行となる。そしてロケット上段部にはテスト用のウエイトではなくMusk氏所有の赤いロードスターが積まれている。ロードスターの運転席には宇宙服を着用したダミー「Spaceman」が座っており、ダッシュボード内のディスプレイ内には「DON’T PANIC!(落ち着け!)」と表示され、カーステレオではDavid Bowieを再生しているという。同氏は、「3回目の噴射に成功。火星軌道を越え、小惑星帯を目指している」と、ロードスターを載せたロケットが太陽と地球と火星を回る楕円軌道に乗ったことをtweetした。

SpaceXのロケットの特徴として、再利用可能な打ち上げブースター(第1段ロケット)がある。ファルコンヘビーには各9基のMerlineエンジンが取り付けられたブースターが3基設置されて、両側の2基がフロリダの地上基地に無事帰還、同時に地上に着陸する様子が中継された。中央のブースターは海上のドローン船に着陸する予定だったが、帰還用燃料が無くなり海面に衝突、回収は失敗した。

SpaceXによるロケット打ち上げの価格は約9000万ドル(約96 億円)以上で、他社の3分の1弱とされる。ロケット再利用による低価格化を実現したことで、民間及び政府機関からこの先1年以内にファルコンヘビーを利用した打ち上げの発注を4件受けているという。

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