地球に優しいバイオプラスチックとは?――阪大、ミニ講義を公開

大阪大学は2018年3月26日、「バイオプラスチック」に関するミニ講義を公開した。

環境負荷の少ないバイオプラスチックには、主に「生分解性プラスチック」と「バイオマスプラスチック」がある。

生分解性プラスチックは、土中の微生物によって分解されることによって最終的に「土に還る」プラスチックだ。主にヨーロッパで活用され、分解される際に発生する「バイオガス」からメタンを取り出すなど、燃料としても利用も進んでいる。

バイオマスプラスチックは石油以外の原料から作成するプラスチックだ。トウモロコシに含まれるデンプンを原料にするバイオマスプラスチックなどがあり、使用後に燃やしてもデンプンが作られる際に光合成によって取り込まれた二酸化炭素を排出するのみなので、環境負荷をかけない。

代表的なバイオマスプラスチックに、デンプンから合成する「ポリ乳酸」があり、その柔軟性や耐熱性を高める研究が進められている。石油由来のプラスチックは用途に応じて100種類以上の樹脂が開発されさまざまな製品になっているが、バイオマスプラスチックで工業化が進んでいるのは、このポリ乳酸しかないのが現状だ。

ポリ乳酸の活用法として「植物ポリオール」というウレタン原料が開発されている。その他にも、扱いやすさと低コストの両立をテーマにして、バイオマスプラスチックの実用化に向けた研究が進められている。

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