JAXAとNEC、商用通信衛星向けコマンド受信機を共同開発――電波干渉や電波妨害に強いスペクトラム拡散通信方式を採用

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NECと宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2018年4月6日、スペクトラム拡散通信方式を採用した通信衛星向けコマンド受信機を共同で開発したと発表した。

人工衛星は、地上から人工衛星に向けてコマンド信号を送信してコントロールされる。しかし近年、人工衛星の打上げ数が増加し、他衛星との電波干渉で通信障害が発生していた。

その解決には、電波干渉や電波妨害に対する耐性が大幅に向上するスペクトラム拡散通信方式が有効だが、周波数検出に時間を要するという問題点があった。特に目標軌道に到達するまでの軌道遷移期間は、搬送波信号に同期するまでに要する初期捕捉時間が長く、従来方式からの置き換えが進まない理由の一つとなっていた。

そこで今回、JAXAが開発したマルチモード統合トランスポンダの設計を基に、周波数検出の時間を短縮できるスペクトラム拡散符号検出アルゴリズムを複数考案。さらに、そのアルゴリズムを計算機シミュレーションや試作検証で一つに絞り込み、設計パラメーターの最適化を実施した。結果、従来方式と比較して50倍以上(17dB以上)の電波干渉波や電波妨害波の信号強度に耐えられる性能と、同程度の初期捕捉時間(平均5秒以下)を両立することに成功した。

これにより、従来よりも通信障害の発生頻度が低く、負担の少ない衛星運用ができるという。また同成果は、商用通信衛星が用いる周波数帯や運用形態に適合するコマンド受信機「C40」としてNECで販売するとしている。

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