ピサの斜塔が500年間倒れなかった理由が明らかに

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ローマ第三大学(Università degli studi Roma Tre)のCamillo Nuti教授率いる16人の科学者から成る研究チームは、ピサの斜塔(Torre di Pisa)が500年間倒れなかった理由を解明した。

ピサの斜塔の建設は1173年に始まり、1173年~1178年、1272年~1278年、1360年~1372年の3つの工期を経て完成した。第1期工事後には傾きはじめたため、修正を試みながら建設されたが修正できなかったため、最上階部のみ鉛直に建てられている。

傾斜の原因は地盤の不等沈下だが、驚くべきことに、ピサの斜塔は第1期工事の完了後に、1322年、1846年、1853年、1871年とマグニチュード4以上の地震にたびたび見舞われていながら倒壊していない。特に1846年8月14日の地震はマグニチュード5.7という激しさにもかかわらずだ。

ピサの斜塔はなぜ今まで倒れなかったかという理由だが、研究チームは地震学、地質学、建物の構造などの研究の結果、塔の建っている地盤の柔らかさと塔の高さ・剛性の絶妙の組み合わせが、塔が地震動と共振することを防ぎ、倒壊を免れたと結論づけた。これを地盤と構造物の相互作用(DSSI:Dynamic Soil-Structure Interaction)として数値化すると、ピサの斜塔のそれは「ワールドレコード」級だという。

研究に参加した英ブリストル大学のGeorge Mylonakis教授は、「皮肉なことに、塔を傾けさせ、倒壊寸前にまでもっていったのと同じ地盤が、塔を地震から守ることに役立っている。」と述べている。

研究結果は、2018年6月18日~21日にギリシャのテッサロニキで開催される「第16回ヨーロッパ地震工学会議」で発表される予定だ。

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500-year-old Leaning Tower of Pisa mystery unveiled by engineers

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