新日鉄住金ら、船舶や風力発電用の超電導バルクモーターを新開発

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東京海洋大学とABB Corporate Researchと新日鉄住金は2018年8月3日、超電導バルク材複数から構成される大型磁石を採用した超電導バルクモーターを開発し、回転試験に成功したと発表した。

モーターのエネルギー消費量は非常に大きく、0.1~0.2%の効率改善でも省エネ効果や省CO2効果が大きいといわれている。モーターの高効率化の手段として、電気抵抗がゼロとなる超電導を利用した超電導モーターが注目されている。

一方、超電導バルク材は、超電導線材を巻線したコイルに比べ、小さい体格/寸法で高い磁場(10T以上)を発生できる。しかし、高品質で大面積の超電導バルク材の製造は難しく、大型の超電導モーターへの適用は困難とされていた。

そこで開発グループは、高品質な超電導バルク材複数を組み合わせて成型し、集成した大型磁石を考案。モーターの回転子に組み込む超電導磁石として採用した。さらに、モーターに組み込んだ状態で容易に着磁できる新しい着磁方式も考案した。

また、同大型磁石を採用した出力30kWの実証機を製作し、実回転試験を実施。超電導バルク材を利用したモーターとしては世界最高値となる537Nmの最大トルクを確認した。超電導バルク方式のモーターにおける懸念事項だった温度安定性と減磁についても検証。良好な温度安定性(±2℃以内の温度変動)と磁場安定性(誤差範囲内である1%以下)を確認している。

同実証機の設計構造は、出力MW(メガワット)級のモーターや発電機に容易にスケールアップができるという。そのため、今回の成果は、電気推進船その他の輸送システム、風力発電などへの超電導モーターの実用化の可能性を広げるとしている。

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