最小化の限界――固体電解質内で電流をスイッチする単一原子トランジスタ

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独カールスルーエ工科大学(KIT)のThomas Schimmel教授と彼のチームは、原子1個の動きでオン/オフ動作する原子トランジスタを固体電解質中で動作させることに成功した。これにより、原子トランジスタの実用化に一歩近づいたことになる。

原子トランジスタは、通常のトランジスタと同様にゲート、ソース、ドレインの3端子で構成され、ゲート印加電圧によって原子1個を動かしてソース/ドレイン間を開閉する微細素子。mVのレンジで動作するため、電力消費が極めて低く、他の量子電子素子と異なり、原子トランジスタは絶対零度でも室温でも動作する。これは応用性の面での大きなメリットだ。

これまで、KITの原子トランジスタは電解液を使用していたが、Schimmel教授のチームは固体電解質で動作するトランジスタを設計し、ゲル電解質中で動作させることに成功した。これは、原子トランジスタの固体素子化、ひいては実用化に向けて一歩前進したといえるだろう。

先進国においては、ITのエネルギー消費は全体の10%を占めると言われており、原子トランジスタはITのエネルギー効率を大幅に高める可能性を秘めている。

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Smallest Transistor Worldwide Switches Current with a Single Atom in Solid Electrolyte

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