窓枠不要で強化ガラス並みの耐摩耗性――GLMと帝人、樹脂製フロントウインドウ搭載のスポーツEVを2019年春に発売へ

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GLMは2018年9月13日、帝人と共同開発している樹脂製のフロントウインドウを搭載したスポーツEVで「道路運送車両の保安基準(第29条)」を満たす国内認証を取得し、7月に自動車登録番号標(ナンバープレート)を取得したと発表した。

同社が販売するスポーツEV「トミーカイラZZ」への採用を念頭に共同開発しており、認証を取得した車体をベースに年内には受注生産体制を整え、同車の特別仕様車として2019年春に販売する。樹脂製のフロントウインドウを搭載した市販車はこれまでなく、世界初を目指しているという。

PC樹脂はガラスに比べて半分ほどの重さで、車体の軽量化に寄与する素材として期待されてきた。しかし耐摩耗性が低く、窓の開閉やワイパーなどにより表面が傷つきやすいことが課題だった。2017年7月から国内に導入された新保安基準には、法規的には樹脂製窓のフロントウインドウへの搭載が認められたものの、ゴムと窓をこすりあわせて摩耗を調べる「テーバー摩耗試験」で1000回転後のヘーズ(雲価の変化量)を2%以下にする必要があり、これは耐摩耗性が5~7%だった従来の樹脂の加工法では満たせなかった。

今回、トミーカイラZZに搭載した帝人の樹脂製窓は、軽量かつガラスの200倍の耐衝撃性を持つポリカーボネート樹脂(PC樹脂)を使い、さらにPC樹脂の表面に帝人が開発したプラズマCVD法で無機材料をコーティングする特殊加工を施すことで、0.5~1.5%の耐摩耗性を実現した。これは耐摩耗性が0.5~1.0%という強化ガラス並みの耐摩耗性となっている。

そのPC樹脂を自動車のフロントウインドウ用に縦約700mm、横約1300mmの曲面をもつ一枚板として射出プレス成形。全体の厚みを6mmに保ちながら、窓枠にあたる外側部分を10mmの厚みにするなど両社で改良を重ねて、窓枠(Aピラー)をなくすことに成功した。

Aピラーなどをなくしたことで、搭載した窓の重量は11.8kgと従来と比較して6.6kg軽量化(約36%減)しており、電費の向上も見込めるという。

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