なぜ女性はエンジニアにならないのか――男性より成績では優れていても進路としては選ばない

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EngineeringUKの調査によると、英国全体では労働者の47%が女性だが、エンジニアに限ると女性が占める割合はわずか12%だという。女性は学生時代にSTEM(科学・技術・工学・数学)科目の成績が良くても、エンジニアになりたいとは思わないようだ。調査結果は2018年7月11日のthe EngineeringUKの報告会で発表された。

英国では、義務教育(5~16歳)が修了するときに、GCSEという統一テストを受ける。ある年度では、ほとんどのSTEM科目で男性よりも女性の方が成績は良く、特に工学で優れた成績を取った女性は66%、男性は42%だった。

しかし、そもそもGCSEでSTEM科目を選ぶ女性は少なく、大学進学時にSTEM系の専攻を選ぶ女性となると、さらに減る。大学で工学系の学位を取った学生のうち、女性が占める割合はわずか16%。卒業後にエンジニアとしてキャリアをスタートした人のうち、女性の割合は8%にとどまっている。

同レポートから考えるに、女性が職業としてエンジニアを選ばない理由のひとつには、エンジニアに対する女性の理解・関心が低い点があげられそうだ。

「希望すればエンジニアになれる」と思う子どもの割合は、11~14歳の男性で72%だったのに対して、女性では60%。女性の場合、この数字は16~19歳になると53%にまで低下し、実際に工学系の就職を検討した割合となると25%にまで引き下がる。

また、女性の26%がエンジニアという職業を「複雑、難しい」と考えており(男性では18%)、「油っぽい、汚い」「男性の職業」と考える傾向も強かった。 驚いたことに、この傾向は初等教育段階(7~11歳)にも表れており、エンジニアを「複雑、難しい」と考える女性は43%で男性の2倍だという。

エンジニアリングに関する社会のステレオタイプな考え方が、専攻や職業の選択に深く関わっている可能性もある。

別の調査によって、STEMに焦点を当てた男児向けのおもちゃは、女児向けより3倍多いことも分かっている。親や教師からキャリアアドバイスを受ける機会も比較的少なく、女性にエンジニアになることを勧める親は80%(男性に勧める親は84%)だった。教師の24%は、女性が理数系のキャリアを志したときに、どのような雇用状況になっているか、自信を持って教えられないか、よく分からないと答えている。

関連リンク

Gender disparity in engineering

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