ダッソー・システムズ、描画性能大幅向上や図面機能を強化した「SOLIDWORKS 2019」を11月1日発売

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「SOLIDWORKS 2019」

ダッソー・システムズは2018年10月22日、3D CADを中心とした設計開発アプリケーション製品群の最新バージョン「SOLIDWORKS 2019」に関する記者説明会を開催した。SOLIDWORKS 2019においては、設計から製造までSOLIDWORKSで統合することを念頭に、すべてのフェーズで生成される情報をシームレスにつなげられる環境を提供することを狙ったとしている。日本企業からの要望に応えた機能強化や、日本市場向けの期間限定パッケージも提供される。

SOLIDWORKSは1995年に、初めてWindowsに完全準拠した3D CADとして登場し、電子機器や医療機器、コンシューマー製品、自動車、造船、航空宇宙、設備、プラントなど幅広い業種で利用されている。現在のユーザー数は世界で560万人、27万5000社の企業、3万3000の学術機関で使われている。日本における機械系CAD市場調査によるとSOLIDWORKSの市場シェアは48.6%に達している*。
*:永続ライセンスベース。テクノシステムリサーチ調べ、「2018年機械系CAD/PLM関連ビジネス市場文政調査」による

SOLIDWORKS 2019はさまざまなアプリケーションの集合であり、3D CADである「SOLIDWORKS」(以下SOLIDWORKS CADと記述)を中心に、「SOLIDWORKS Simulation」「eDrawings Professional」「SOLIDWORKS Flow Simulation」「SOLIDWORKS Plastics」「SOLIDWORKS Electrical」「SOLIDWORKS PCB」「SOLIDWORKS PDM」「SOLIDWORKS MBD」「SOLIDWORKS Inspection」「SOLIDWORKS Composer」「SOLIDWORKS CAM」「SOLIDWORKS Visualize」で構成されている。これら製品群によって、製品設計から電気設計、設計検証、データ管理、製造に至るまでのプロセス全体をカバーする。

ものづくり、設計製造プロセスにおいて受け渡される情報量や関係者は増加する傾向にあり、プロセス途中で手戻りが発生した場合、それぞれで使われているツールやフォーマットが異なるために、データの変換や作り直し作業が必要だが、その作業で伝達されるべき情報が失われることがある。この課題に対してSOLIDWORKS 2019を活用することにより、設計から製造に至る情報全てを確実かつシームレスにつなげ、プロセス全体の情報伝達性を高められるとしている。

SOLIDWORKS 2019の強化ポイント

SOLIDWORKS 2019の新機能は全体で250以上に及ぶが、本記事では説明会でフォーカスされたものの中からSOLIDWORKS CADの新機能について紹介する。それが「パフォーマンス」「機能の深化」「イノベーション」の3つだ。以下、特に説明のないものはSOLIDWORKS CADのすべてのグレード(Standard/Professional/Premium)で利用できる。

パフォーマンス

さまざまな表示モードにおける描画性能を大幅に引き上げ、回転や拡大、表示方向変更などがスムーズに行えるようになった。複数のグラフィックスカードに対応しており、SOLIDWORKS CADの2018と2019を同じパソコンで使った表示操作の比較では、37秒かかった操作が20秒に短縮されるなど、最大で45%パフォーマンスが向上したとしている。また、大規模なアセンブリを開く時間の短縮や、大規模アセンブリでも構成部品の追加や移動などの編集作業が可能になった。

機能の深化

SOLIDWORKS CADにおいて、メッシュボディからインポートしたデータをモデリングする際に、SOLIDWORKSのジオメトリへの変換を省力化できる。具体的には、メッシュボディと参照平面との交戦を複数作成してその断面をロフトでつなげることで、ジオメトリが生成される。これはリバースエンジニアリングなどで活用できる機能だ。

日本の顧客からの多くの要望に応えるものとして、SOLIDWORKS 2019に実装された図面関連の機能強化もある。公差補助記号の設定:従来は寸法を変えても公差注記は追従しなかったものが、寸法変更に公差補助記号が追従するようになった。回転図示断面図の作成機能:従来何ステップも必要な手間のかかる作業だったが、SOLIDWORKS 2019では回転図示断面図を作成するコマンドが追加され、ワンクリックで作成できる。複雑な図面管理更新の高速化:3D CADに付随する図面は3Dモデルを更新すると、すべての図面ビューが自動的に更新される仕組みだが、複雑な図面では更新に非常に時間がかかっていた。SOLIDWORKS 2019では、任意の図面ビューを指定してそこだけ更新する部分更新ができる。

またSOLIDWORKS CAD Premium(およびSOLIDWORKS Simulation Professional)に限るが、設計要件を満たす形状の作成を自動化するトポロジー最適化機能が強化され、複数の要件を指定して形状を作成できるようになった。

イノベーション

タッチやジェスチャーによるスケッチ機能が強化され、マイクロソフト製の「Surface Dial」への対応や、スタイラスペンを使ったスプライン曲線の描画、手書きでの寸法入力、タッチによる部品移動などに対応した。部品/アセンブリファイルに手書きによるマークアップビューを挿入し、SOLIDWORKS上ではもちろん、PDFや画像ファイル(JPEG、PNG、TIFF、ビットマップ)に書き出して共有できるようになった。(※Windows 10 Creators Updateが必要)

SOLIDWORKS 2019は2019年11月1日から販売し、SOLIDWORKS CAD Standardはライセンス料98万5000円(税別、以下同)、サブスクリプション(年間保守)サービスが20万4000円。SOLIDWORKS CAD Professionalはライセンス料118万円、サブスクリプションサービスが20万4000円となっている。

このほか、機能強化ではないが主に機械加工者向けに新たなバンドル製品「SOLIDWORKS Machinist」を追加した。これは、機械加工プログラムの作成に必要な機能に絞り込んだものだ。SOLIDWORKS CAD Standardの部品機能とSOLIDWORKS CAM Standardをバンドルした「SOLIDWORKS Machinist Standard」と、SOLIDWORKS CADの部品機能とSOLIDWORKS CAD Standardのアセンブリ機能に、SOLIDWORKS CAM Professionalをバンドルした「SOLIDWORKS Machinist Professional」を提供する。また、日本市場向けに期間限定パッケージとして、「設計・製造パッケージ」(SOLIDWORKS CAD Standard、SOLIDWORKS Inspection Professional、SOLIDWORKS MBD、SOLIDWORKS Composer、および1年分の保守サービスを含む)を提供する。個別の製品の価格を合計すると322万2400円、それらの保守サービス料は64万5000円/年となるが、2018年11月15日から2019年3月28日までの期間限定で、それぞれ198万円、46万8600円で販売する。

関連リンク

SOLIDWORKS 2019の新機能

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