イギリスの産学連携自動運転プロジェクト、初の公開走行試験に成功

輸送システム・カタパルト(Transport Systems Catapult: TSC)は、10月13日、イギリスで初となる、公共の場での自動運転車の走行試験に成功したと発表した。

自動運転車の試験走行は、ロンドン北西部、TSCのあるミルトン・キーンズの鉄道駅付近と商業地域の舗装路で行われた。オックスフォード大学との共同研究である「LUTZ Pathfinder」と名付けられたプロジェクトでは、ルノーの2人乗りEV「TWIZY」をベースにした自動運転車が、搭載した高解像度カメラで毎秒20回車両前方を撮影し、LiDAR(ライダー:レーザー光を使用した測距システム)で周囲の状況を把握して走行する。プロジェクトチームによれば、安全性を第一にデザインされており、人間が目の前を横切ろうとすると停止して通過を待つ。安全上の理由でステアリングは付いているが、自律走行が可能だ。

自動運転試験の成功によりLUTZ Pathfinderプロジェクトは次の段階を迎える。ミルトン・キーンズの輸送革新の責任者であるBrian Matthews氏は、「来年中旬に、市の中心地での公共輸送用に40台用意し、市民に使ってもらい市の発展への有用性を確かめる。」と述べている。

カタパルト(Catapult)は、産学連携によるイノベーションを促進するため、英国技術戦略委員会傘下のInnovative UKにより設立されたイノベーション・センタのひとつ。TSCを含め全部で11か所ある。LUTZ Pathfinderプロジェクトの場合、「Selenium」と呼ばれる自律運転のソフトウェアはオックスフォード大学ロボティックス研究所が開発し、オックスフォードからのスピンアウトで設立されたOxbotica社が電気自動車に実装した。

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TSC Autonomous Vehicle demonstration a success

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