P&WCの次世代長距離ビジネスジェット向け新型エンジン「PurePower PW800」、商用運行準備完了

カナダのPratt & Whitney Canada(P&WC)は、長距離ビジネスジェット向け新型ターボファンエンジン「PurePower PW800」の試験を含む全ての準備が完了し、いつでも商用運行が開始できる状態にあると報じた。

PW800は、2015年2月にカナダ運輸省の型式証明を受けて以降、試験用航空機を使い合計510回以上、延べ4000時間を越える試験飛行が行われた。技術マニュアルの準備も終わり、整備士のトレーニングも開始している。

P&WCによれば、PW800では保守性や可用性にも力を入れているという。今回同時に発表された技術、保守およびサポートサービス「Engine Service Plan (ESP)」では、CaseBank Technologiesの自己学習型障害管理システム「SpotLight」を導入し、適切な予防整備を顧客に提供する。

また、P&WCはPW800の出発信頼度は99.99%と予測し、高い可用性を見積もっている。定期的なオン・ウイング・メンテナンス(エンジンを機体から下ろすことなく、機上で部分的な分解や部品またはモジュールの交換を行うこと)も従来に比べ4割少ないという。

さらにPW800は、ICAO(国際民間航空機関)の地域騒音規制値を十分にクリアしており、排気ガスも少ないという。また、CAEP/8(第8回航空環境保全委員会)で提案が検討されている窒素酸化物などの排出規制にも対応済みだとしている。

PW800を搭載するのは、Gulfstreamの新型ビジネスジェット「G500/G600」。2014年に発表され、2015年5月18日に初飛行に成功した。顧客への引き渡しは2018年の予定だ。

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The PurePower® PW800 Engine: Flying, Certified and Primed for Entry into Service

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