- 2024-11-29
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- Angel Trains, TransPennine Express, エコモード, ディーゼルエンジン, 大気汚染改善, 排出ガス削減, 日立レール, 日立製作所, 都市間バッテリー列車, 騒音公害
日立製作所グループで鉄道システム事業を担う日立レール、英Angel Trainsおよび英TransPennine Expressは2024年11月8日、都市間バッテリー列車がイングランド北部での試験を完了したと発表し、併せて運行コストの優位性も示した。
列車に搭載したバッテリーの出力は700kW、最高速度は時速約121km以上、バッテリーモードで70km走行できる。バッテリーの重量はディーゼルエンジンと同等であるため、車両設計に大きな変更を必要とせず、床下の空間に設置できる。
試験結果によれば、列車の設定条件や運転形態、バッテリーの使用状況によって35~50%の燃料を節約できた。特に、路線区間や駅での停車時にバッテリーのみを使用する「エコモード」を併用することで、50%の節約を達成した。
試験運行では、駅の前後約1.6kmの区間で架線から列車に給電し、性能を維持しつつ、ディーゼルエンジンへの切り替えに成功した。この技術は騒音公害を軽減し、排出ガス削減による大気汚染改善につながる。
この成果によって日立レールは、都市間バッテリー電車という次の段階に向かう準備を整えた。収集したデータによれば、1回の充電で走行可能な距離は100~150kmだった。この結果は、非電化路線の多くの区間をカバーし、トンネルや駅での電線敷設費用の削減につながる。
同社は、バッテリー車両の新造や既存車両を改造する準備を進めており、今後、顧客のニーズに応えるため、新型バッテリー技術や車両設計など幅広いソリューションを提供していく予定だ。
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