日本精工は2018年9月25日、損失を6割低減する産業機械向けモーター用の「高効率モータ用軸受」を開発したと発表した。
ポンプや送風機、圧縮機などのさまざまな産業機械に使用されるモーターは、世界の消費電力量の4割以上を占めていると言われており、世界各国で産業用モーターの効率向上を義務付ける規制が導入されている。
軸受による損失はモーターの消費電力の1%と少ない。しかし、その波及効果が大きいことから、さらなる損失低減が期待されている。このため、日本精工では開発を進めてきた。
今回開発した軸受は、同社開発の専用グリースを使用し、かつその量を最適化。回転時のグリース撹拌抵抗を減少させることで損失を約6割低減させた。さらにプラスチック保持器を採用することで最大8割まで損失を低減できる。
さらに同グリースによって、従来品より回転時の軸受内部の摩耗が抑制されることで、寿命が2.7倍以上延びる。
日本精工は、2025年に当製品売上45億円を目指すとしている。