1nm級固溶合金の連続合成が可能な量産化技術開発――触媒や電子材料、光学材料、磁性材料などへの応用に期待 フルヤ金属と京都大学

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従来手法と開発手法の比較

科学技術振興機構は2019年9月30日、フルヤ金属と京都大学が共同で、これまでは安定量産化が困難とされてきた数ナノメートルの固溶合金の連続合成が可能な量産化技術を開発したと発表した。

従来の固溶ナノ合金の量産手法では、元素同士の混ざり方が不均一で、粒子径分布が広がり、良質な状態で安定して合成することが困難だった。

今回の開発した量産化技術では、固溶化に有利な液相還元法を採用した。一般的に液相還元法は生産性に劣るパッチ式反応で行われるが、今回はフローリアクターを採用したことで連続生産が可能になった。フローリアクターを用いて高温、高圧下での急速還元と還元後の急速冷却を組み合わせることにより、還元速度と冷却速度を同時に制御。これにより、組成、構造の制御性を高めることができ、一般的な液相還元法では困難だった1ナノメートル級の固溶合金の連続合成が可能になった。

また、量産化技術実現のために、ソルボサーマル合成法を応用した連続フロー型製造装置を新たに開発。この装置では、従来の手法では固溶化が難しかった元素の組み合わせでナノ合金化が可能で、自動車排ガス浄化を始めとするさまざまな触媒用途での性能を評価し、実用化に向けた開発を進めている。現在、自動車排ガス中の窒素酸化物(NO)浄化性能で最も優れた触媒であるロジウムよりも優れ、低温で発現する安価な触媒の開発に成功している。

ソルボサーマル連続フロー型固溶ナノ合金担持触媒製造装置の概略

今回合成が可能になった固溶ナノ合金は、さまざまな排ガスの浄化や、原料を基礎化学品やエネルギーに効率的に変換する革新的な触媒として期待されるという。

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