日独の自動車技術を結集――香港We Solutions、「Apollo Future Mobility Group」発足へ

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香港の投資グループWe Solutionsは、2019年11月12日に開催された新事業戦略/新グループ体制発表会において、ドイツの高性能自動車メーカーであるApollo Automobil(アポロ・アウトモビリ、以下アポロ)の買収を発表、同グループ傘下の自動車関連企業で構成するApollo Future Mobility Group(以下AFMG)を発足することを発表した。

登壇したWe solutions 会長Eric Ho氏(写真中央)、同社CEO Richard Sung氏(左から2人目)

We Solutionsは、日本初のEVスポーツカー「Tommykaira ZZ」で知られる京都のGLMを2017年に買収、そして2019年10月にはドイツのエンジニアリング企業Ideenion Automobilの全株式を取得し完全子会社化するなど、自動車産業への参入を本格化させていた。

アポロのハイパーカー「Appolo IE」市販モデル。

今回の発表会は、AFMGとなる新体制の紹介と、アポロのハイパーカー「IE:Intensa Emozione」(インテンサ・エモツィオーネ)」のお披露目を中心に進められた。IEは、アポロがドイツのエンジニアリング会社HWAの協力を得て完成させた、オールカーボンシャシーに自然吸気V12エンジンを載せたハイパーカーだ。HWAは、かつてメルセデスのGT1カー「CLK-GTR」のロードモデル制作に関わったビルダーとしても知られている。

AFMGの先進技術部門となるGLM CEO Julian Carr氏。

注目したいのはAFMGが掲げる持続可能な次世代モビリティ分野の開拓だ。特に同グループの先進技術部門を担うGLMは、EVの効率を向上させるSiC(シリコンカーバイド)パワー半導体を使ったインバータをROHMと協力して手掛けており、国内自動車関連企業とEVパワートレーンの共同開発、自動運転プラットフォームなども検討中とのことだ。GLM CEOのJulian Carr氏は「オールカーボンシャシーなどアポロがもつ先端技術を移管し、“次期型EV”のプラットフォームに生かしたい」という考えを席上で明らかにしている。そうした意味ではアポロIEはブランドイメージという色合いが濃く、AFMGの発足は、日本とドイツがもつ先端の自動車関連技術を結集し、EV大国となりつつある中国や、日本を含むアジアにおいて量産モビリティのソリューションプロバイダーを目指すという狙いが感じられる。

ガルウイングドアはカーボンモノセル構造の高剛性モノコックに取り付けられている。この生産型シャシーを、今後EVやFCV車用のプラットフォームとして仕立る可能性にも触れられていた。

関連リンク

プレスリリース
EVの歴史と現状――自動車業界で起きているEVシフト、普及のカギは(GLM 仙北屋紀史氏)
EVの目指すべき未来――自動車の可能性、先進性をEVで表現すること(GLM 仙北屋紀史氏)


ライタープロフィール
後藤 銀河
アメショーの銀河(♂)をこよなく愛すライター兼編集者。エンジニアのバックグラウンドを生かし、国内外のニュース記事を中心に誰が読んでもわかりやすい文章を書けるよう、日々奮闘中。


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