乳牛はVRヘッドセットの価格に見合う量の牛乳を生産できるか

ロシアのモスクワ州農業食料省は、2019年11月25日、モスクワ郊外の農家が乳牛にVRヘッドセットを装着してミルク生産量が変化するかを試したと発表した。

IT技術は多くの分野で活用されているが、農業分野でも効果的な生産ツールとしてIT技術の進出は目覚ましい。近年では、牛のマッサージ用回転ブラシやロボットシステムによる酪農管理などを導入する農家もあり、牛がリラックスすると牛乳をより量産することが証明されているという。世界中の複数の大学研究機関でも、乳牛が過ごす環境の改善は、乳牛の健康状況に多大な影響を及ぼし、その結果、牛乳の品質や生産量への好影響もあると報告されている。

モスクワ郊外の農場では、IT技術者たちと共にVRの実験を実施。獣医や技術コンサルタントと協力して乳牛の頭部にフィットするVRヘッドセットを開発し、乳牛に装着させたという。

畜牛の色覚認識研究も参考にしており、牛は赤色をより認識しやすく、緑色や青色は認識しづらいという研究結果に基づいて、VR技術者は夏の野原のシミュレーションプログラムを作った。

最初の実験では、牛の群れで不安感が低下し、全体的に感情的気分の高まりが見られたという。しかし、VRヘッドセット使用とミルク生産量増加との相関関係を裏付けするにはさらなる研究が必要のようだ。

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На подмосковной ферме тестировали VR очки для коров

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