リチウムイオン電池用次世代型正極材料となるリチウム過剰型正極材料を開発――蓄電エネルギー量を飛躍的に増大させる材料として期待 GSアライアンス

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GSアライアンスは2020年9月22日、リチウムイオン電池用次世代型正極材料となるリチウム過剰型正極材料を開発したと発表した。リチウム過剰型正極材料を用いたリチウムイオン電池の製造、実用化を目指すという。

代表的な蓄電池であるリチウムイオン電池は、種々の蓄電池として用いられており、電池容量のさらなる向上が求められている。リチウムイオン電池の構成材料の中でも、正極や負極などの電極材料は、電池の性能を左右する非常に大きな要因となっており、活発に研究開発されている。

リチウムイオン電池用の正極活物質は、高容量、高電位、耐久性のある良好なサイクル特性、優れた充放電速度、化学的及び熱的安定性、高密度などが要求される他、低コスト、再現性、収率の高い合成法等も重要な検討事項となっている。リチウム過剰型正極材料は、蓄電エネルギー量を飛躍的に増大させる材料として期待されており、材料探索や実用電池への適用にむけた研究開発が世界中で進められている。

同社は、ある種の化学組成のリチウム過剰型正極材料を合成し、その正極材料を用いた塗布用電極インクも作成。電極としてアルミニウム集電体にこのインクを塗布したものを用い、対極にはリチウム金属を使って試験用リチウムイオン電池を作成した。電解液は標準的なカーボネート系の電解液を採用し、電気化学的特性をこれまでのリチウムイオン電池の測定方法で測定したという。

その結果、比較的大きな電池容量を有するリチウムイオン電池を製造できた。電池容量は0.1Cの印加電流条件下で初期的に約265mAh/g、40サイクル後も215mAh/gで、負極にリチウム金属を用い、正極中のリチウム過剰型正極活物質の重量に対して計算した数字となる。容量は、約40回の充放電サイクルで約20%弱低下することが観察されている。

リチウム過剰型正極材料を用いたリチウムイオン電池の充放電曲線

リチウム過剰型正極材料を用いたリチウムイオン電池のサイクル特性

今後も研究開発を続け、サイクル特性の向上、さらなる電池容量の向上などの改良を目指す。また、リチウム金属ではなく、炭素系材料を負極に用いて試作セルを作成しており、電池容量がリチウム金属を用いた時と比べ約80%程度あることを確認しているため、リチウム過剰型正極材料を用いたリチウムイオン電池の製造、実用化を目指す。

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