パワーデバイス向けの「活性金属ろう材/銅 複合材」を開発――エッチング不要で、厚い銅材の電極形成が可能 田中貴金属工業

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田中貴金属工業は2021年7月20日、パワーデバイス向けに工数を削減できる「活性金属ろう材/銅 複合材」を開発したと発表した。パワーデバイス用セラミックス回路基板や次世代ヒートシンクでの用途が期待される。

同製品は、銅材の片側に活性金属ろう材を複合化(クラッド)した製品だ(冒頭の画像)。従来の工法では困難なセラミックス(酸化物、窒化物、炭化物)や炭素素材などの任意の材料への直接接合が可能で、厚い銅材の電極を形成できるほか、配線のファインピッチ化も可能となる。

活性金属ろう材/銅 複合材
左:複合材(銅側)
右:複合材(活性金属ろう材側)

ろう材を10μm以下の厚みで形成できるため、従来の活性金属ろう材と比較して銀地金のコストやろう材熱抵抗を半減できる。また、複合化した銅材を用いているため、材料をセットするだけでパターン形成が可能。エッチングを用いないため、プロセスコストを削減できる。

さらに、溶剤を含まない材料であるため残渣がなく、接合信頼性が向上するほか、VOC(揮発性有機化合物)が発生しないため環境に与える負荷も軽減できる。ろう付け時間を短縮できるため、省エネルギー化にも寄与する。

提案工法による基板モデル

パワーデバイス市場では、高放熱や高耐熱、接合信頼性を併せ持ち、さらに小型化にも対応可能な材料が求められている。高放熱や高耐熱、接合信頼性を保つには、銅材を厚くすることが有効となる。

同社は、2021年の本格的なサンプル出荷開始、2023年の量産開始を予定している。また、今後は活性金属ろう材のラインアップを拡充することも視野に入れ、引き続き研究開発を進める。

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