- 2021-8-11
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- AirCar, AirCar Prototype 1, AirCar Prototype 2, BMWエンジン, Klein Vision, スポーツカー, 欧州航空安全局(EASA), 空陸両用車

スロバキアのKlein Visionは2021年6月28日、開発中の空飛ぶ車「AirCar」が2都市間の飛行に成功したと発表した。AirCarはボタン1つで車にも飛行機にも変形できる空陸両用車で、試験飛行の後に翼を折りたたんで街中を走る姿を公開するとともに、「もはや概念実証ではない。SFが現実になった」とコメントしている。
機体は、スロバキアの首都ブラチスラバの空港から数十km離れたニトラ空港まで、35分間の飛行を終えると、3分もかからない間に主翼と尾翼を格納して大きなリアウイングを備えたスポーツカーに変身し、そのまま路上を走行した。
今回空を飛んだのは試作機「AirCar Prototype 1」で、160HPのBMWエンジンと固定プロペラ、緊急用パラシュートを搭載している。飛行高度は8200フィート(約2500m)、最大巡航速度は時速190kmだ。民間航空局の監督のもと、これまで40時間以上のテスト飛行を重ね、今回で142回目の着陸成功となった。
同社は現在、量産試作機「AirCar Prototype 2」を開発中で、300HPエンジンと可変ピッチプロペラを搭載し、巡航速度は時速300km、航続距離は1000kmと予想される。欧州航空安全局(EASA)の認証と道路走行許可を得る予定だ。