次世代航空機向けの軽量蓄電池開発の中間目標を達成――リチウム硫黄電池の実証に成功 GSユアサ

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GSユアサは2021年11月15日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の航空機用先進システム実用化プロジェクト「次世代電動推進システム研究開発」の、「軽量蓄電池」に関する中間目標の一つである「400 Wh/kg級-リチウム硫黄電池の実証」に成功したと発表した。

同プロジェクトは、安全性が高く、軽量、低コストの航空機用先進システムを開発し、次世代航空機に提案可能なレベルにまで成熟させることが目的だ。次世代航空機の動力としてモーターや蓄電池による電動化を検討。同社は電極や電解質などのセルの要素技術の開発や、蓄電池制御システム、モジュールパック構造の軽量化によって次世代航空機に求められる軽量蓄電池を開発している。

航空機用先進システム実用化プロジェクトの概要

軽量蓄電池実現のために、高いエネルギー密度を持ちしかも安価なリチウム硫黄を用いたリチウム硫黄電池の実用化が期待されている。しかし、同電池においては硫黄が絶縁体であるために電極反応における硫黄の利用率が低くなり、理論容量に近い高容量を得ることが難しかったり、反応中間体(多硫化物)が電解液へ溶解するために、硫黄正極の性能が低下する、という課題があった。

今回同社では、関西大学と協力。硫黄を担持する多孔性炭素粒子を開発し、硫黄を同多孔性炭素粒子の細孔内に充填。さらに、安定な電極界面被膜(SEI)を形成する炭酸ビニレン系電解液を適用することで、上記の課題を解決した。

同社はこの要素技術の成果の基づき、リチウム硫黄電池を設計し、製造技術を開発。小型セルの実証試験を実施し、「400Wh/kg級-リチウム硫黄電池(電池容量8Ah、質量エネルギー密度370Wh/kg以上)」を実証した。さらに、リチウム硫黄電池の蓄電池制御システム、およびモジュールパックのプロトタイプモデルの軽量化設計を完了している。

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