米海軍、有人ヘリコプターから回転翼ドローン「MQ-8C Fire Scout」への給油に成功

アメリカ海兵隊は2023年8月17日、海兵隊のヘリコプターCH-53Eから、海軍の無人ヘリコプター「MQ-8C Fire Scout」への給油に成功したと発表した。この試みは、「航空輸送・地上給油(ADGR)」と呼ばれ、無人の回転翼機への燃料補給としては初の事例だ。

MQ-8Cは、海上で垂直上昇する無人機だ。従来は、沿岸での作戦用の比較的小型の水上艦艇である、沿岸戦闘艦(LCS)で運用されていた。同機は、データ収集と評価を通じて、沿岸水域とその周辺でLCSの行動を支援する。

CH-53Eは、航空機と地上車両への燃料供給能力を持つ。最大燃料搭載量は23450ポンド(約10t)で、推定航続距離は540海里(約1000km)だ。今回、CH-53Eは、150海里(約280km)の飛行に必要な燃料、約700ポンド(約320kg)をMQ-8Cに補給した。

給油元となるCH-53Eの燃料積載量は、MQ-8Cのそれと比較して大きいため、自機の燃料を多く犠牲にすることなく、MQ-8Cに複数回の燃料補給ができる。この運用により、MQ-8Cはより長い時間、戦場に留まることができる。

第21ヘリコプター海上戦闘飛行隊(HSC-21)で訓練担当官を務めるBrian “Freq” Paskey中佐は、移動管制ステーションの運用に加えて今回、ADGRを実施したことで、MQ-8Cはほぼすべての環境で海兵隊の活動を支援できるようになると述べた。

関連情報

DVIDS – News – A First in U.S. Navy and Marine Corps History| HMH-361 Refuels MQ-8C Unmanned Helicopter

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